#2 ページ27
その頃、カフェでは宮舘達がのんびり過ごしていた。店内の客がいなくなったので、疲れたと言って佐久間はカウンターで休んでいる。
iw「客来たらどうすんだよ」
sk「客のふりする」
dt「照も休憩していいよ」
iw「……コーヒーだけ飲ませてもらう」
いつもはこの時間にやって来る向井も今日はいない。
ここ数日向井は店に来ていなかった。深澤達の居場所を突き止めるまで来ない、と宣言して数日経つ。
常連の彼が来ない事は寂しいと思いつつ、そもそも彼は普段仕事をサボってこの店に来ている以上来ないのが普通とも思いつつ、岩本はコーヒーを淹れる準備をする。
穏やかな店内が急に凍り付いたのは、勢いよくカフェのドアが開かれた時だった。
dt「……めめ?」
mg「ラウは、」
そこに立っていたのはただならぬ様子の目黒。酷く焦った彼は肩で息をしていた。
sk「……帰ってきてない」
佐久間の答えで、マスク越しに分かる程に目黒の顔は凍り付く。何かがあった事は明らかだった。
dt「どうした」
mg「ラウが危ない、」
それだけ言い残し、弾かれたように目黒はカフェを飛び出した。宮舘と佐久間は顔を見合わせる。
iw「どういう事」
dt「あいつら、お互いに何かあったら本能で察するんだよ」
iw「そういう能力なのか」
sk「違う、でも大体予感は当たる」
dt「多分、ラウールを先に逃がしたのにあいつが戻ってきてないから」
sk「何かあったんだよ……!」
早口で説明すると、俺探してくる、と佐久間も外に出た。
岩本は思わず舌打ちをした。こんなタイミングでラウールに何かあるなんて、どうしても深澤達が関わっているとしか思えない。
岩本に手を出さずに周りの人間に＿＿よりによってラウールに＿＿手を出すとは、いくら深澤達でも許せない。
iw「……俺も探してくる」
しかし、まずはラウールに何があったかをはっきりさせる事、彼の無事を確認する事が最優先である。
dt「俺は残る。これからあいつが戻ってくるかもしれないから」
iw「わかった」
dt「康二にも連絡しとく」
宮舘の言葉を聞きながら岩本はカフェを飛び出し、一目散に走り出した。
mg「ラウ……ラウ、ねえどこ」
虚ろに呟きながら黒い鴉は街を彷徨う。
mg「やだ……ラウ、ねえ」
我を忘れたように空を飛び回り、視界に入った店や住居を見境無く荒らして。
mg「っ……あ、あっ、」
ただ弟を探し求めて、彷徨って。
mg「あ゛ぁぁぁ……っ!!」
壊れて、壊して、片割れを求め続ける。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» わーありがとうございます! 直しました! これからももし見つけたら遠慮せずに教えてください……! ありがとうございました! (2020年11月8日 11時) (
レス) id: f87dad8c17 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 岩本"が"「狩猟豹」なのは＿。 が 岩本"か"「狩猟豹」なのは＿。になってますよ！細かいところですみません。 (2020年11月8日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» いつもコメントありがとうございます! 更新頻度がだいぶ遅くなるとは思いますが、何卒お付き合いよろしくお願いします! (2020年10月24日 11時) (レス) id: 4e2a0ba139 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 新しい作品楽しみにしてました！更新応援してます！ (2020年10月23日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年10月22日 23時
