同じ病。~野郎組~ (ページ29)

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制服も着替えず、
冷えピタとか薬とかとりあえずテキトーに持って、滅多に熱を出さない蓮くんの所へ急いだ。

ｺﾝｺﾝとノックをして部屋に入れば
着替えはしてあるけど、ベッドに座ったままボーッとしてる蓮くん。

…こんな時に不謹慎だけど、眼鏡を外してる事にちょっとキュンとしたり。

そんな気持ちを誤魔化すようにいつもより饒舌に喋った。

○「入るね。…って、寝ててって言ったのに。はい、横になって！冷えピタ貼るよ〜？」

そういえば、素直に横になっておでこを出してくれる。

珍しいな、
いつもなら、"移るから置いといて"って言うのに。

…まぁ、自分で気づかなかったくらいだから、相当しんどいだけか。

熱を計ったか聞いたり、
薬飲まないといけないから、ご飯を食べられるか聞いて、
部屋を出ようとした時だった。

○「っ、どうしたの？どこかしんどい？」

急に服の裾を掴まれて、動揺してしまった。

蓮「お願い、1人にしないで、」

…ダメだよ、そんな潤んだ目でそんなこと言わないで。

、、好き、って言っちゃいそう。

何とか振り絞った声で、
寝るまでここに居る、と言えば、嬉しそうに笑う蓮くん。

熱があるからって、こんな思わせぶりな事しないでよ、、

蓮「やった、Aといると、おちつくの、、しあわせ、」

ほら、また。

やだ。
貴方は私を妹だって言うんでしょ？だったら、、

私は慌てて、早く寝ないと！と、赤くなる自分の顔を誤魔化して、蓮くんから目を逸らした。

蓮「なんで、？Aは僕のこと、嫌いなの、？」

いや、どうしてそうなるの？！
そんな訳ないじゃん。好きで好きで、好きすぎて辛いんだよ、

好きじゃなかったらこんな事してないのに。

若干話の噛み合わない蓮くんに慌てて否定しようとしたら、

○「え、ちが、違うよ、！？好き、好きだよ！…っあ、待って、忘れて？！お願い！」

…え？好き？

、、やってしまった、そう思った時にはもう遅かった。

蓮「ふふ、A可愛いね？誰よりもかわいい、だいすきだよ、、zz」

待って、蓮くん。それはどの"すき"？

寝ちゃダメだよ、、
そんな大事な事、言い逃げなんてずるい、、

○「蓮くんのバカ。そう言うのは元気な時じゃなきゃダメなんだよ、？」

そう呟いて、お粥とお水を持ってきた頃にはまだ蓮くんはとても気持ち良さそうに眠っていた。

寝言で私の名前を何度も呼んでいた事を、外で鳴く小鳥だけが知っていた。

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