11時間目。 ページ23
.
三村side
目が覚めると、体が痛いというか、違和感しか無かった。
時計を見ると、朝の4時を少し過ぎたとこ。
このままもう一回寝るのもあれなので、大人しく起き上がれば、自分が制服のまま寝てしまっていたことに気づいた。
蓮「はぁ。最悪、」
そう呟いて、お風呂場へ向かう。
目が覚めたのか、
シャワーを浴びながら、いつの間にかAの事を考えていた。
どうして、様子がおかしいのだろう。
どうして、冷たいのだろう。
どうして、一緒に居る事を拒絶されているようなそんな感覚に陥るのだろう。
…どうして、寂しいと感じてしまったのだろう。
そんな事をグルグル考えても答えは出なくて、
"幼馴染なのに。"
そんな事しか浮かばなかった。
--
昨日のモヤモヤした気持ちのまま、Aの家に行くのも気が引けて、
今日は少しゆっくりめに家を出て、そのまま野郎組の皆との待ち合わせに向かった。
でも、それがいけなかったみたい。
○「あ、蓮くん。おはよう」
蓮「あ、うん。おはよ」
Aに会ってしまった。
何となく気まずくて、じゃあと言って先を急ごうとした時だった。
○「…っ蓮くん、今日、朝どうしたの?寝坊でもした?」
まさか、家に行かなかっただけで心配されるなんて思わなくて、
いつも、なんでいるの?とか呆れてばかりだったからなんだか嬉しくて、つい笑ってしまった。
蓮「っ、、ふふ笑
いつもなんでって言うくせに、心配してくれたの?笑」
○「っ、心配したらダメなの?」
蓮「んーん、嬉しいなぁって。
大丈夫、昨日、制服のまま寝ちゃったからシャワー浴びてただけだよ。心配ありがとう」
○「そっか、良かった。じゃあ、気をつけてね」
何だか昨日の寂しさを埋めたくなって、
思わず引き止めてしまった。
蓮「…ねぇ!今日一緒に行かない?野郎組の皆も居るけど、」
○「…え?」
蓮「あ、いや、嫌なら良いよ。幼馴染だからって、登下校一緒は違うよね、ごめん」
○「いや、あの、、良いよ。…私も、一緒に行きたい、」
蓮「え、あ、本当に!?やったぁ」
あれ、なんで僕、こんなに嬉しいんだろう。
○「…ふふ、蓮くんどうしたの?さっきから百面相してるけど笑」
蓮「え、?あ、うん。大丈夫!ちょっと考え事してただけ!」
○「そっか。何か悩んでるなら聞いてあげるからね?」
Aの事で悩んでる、なんて言えるわけもないよね。笑
蓮「うん、ありがとう」
.
179人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴゅかぴゅう | 作成日時:2020年5月10日 15時