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ドロリと何かが溢れたが彼女は見向きもしない。 ページ2

「たーつみぃ、」


ごん、と彼女の頭に本が振り落とされる。

唐突の痛みに彼女は顔を上げる。


「…痛いよお兄さん。」

「ごめんごめん、力の加減難しいんだよ。」


微笑しながら彼は言う、しかし彼女は依然無表情で彼を見上げる。


(いつの間に椅子に座ったんだ、俺。)


無意識の行動も慣れたものだ。

彼女は壁を埋め尽くす本棚に今読んでいた本を戻す。

脚立を使えば早いが彼女は背伸びをして戻そうとしていた。


(あと、あと3cm…!)


其れを見ていた彼_____クラウンは溜め息を吐く。

妙に頑固な所は誰譲りなのか少し考えて止めた。


「もー、そういう事は道化師のお兄ちゃんに頼みなってー。」


ずっと本が棚にはまる。

彼女は真上に居る存在に軽くお辞儀をする。


「姉さん、居るならちゃんと言って下さいっす。」

「そうだよ姉貴、心臓に悪いから。」

「ふふ、ごめんごめん。」


月はクラウンよりも高いその身長にふわりとスカートを翻しニコリと笑う。

そして大量の書類を彼女に押し付けた。


「何すかこれ。」

「次の仕事のターゲット、龍巳ちゃんご指名できたから渡しに来たの。」

「指名かよ、凄いな龍巳」

「…全然嬉しくないっす。」


彼女は仕事が嫌いだった。

鉄臭くてしかも服にこびり付いて落ちない。

それに断末魔が五月蝿くて耳が痛い。

出来れば早く家に帰りたいので仕事は手短に、

きっちりやって最短ルートで帰る。

軍警が居ると面倒事が増えるので裏を廻らなければいけないし、

しかも普通に撃ってくるから怪我もする。

痛いし鉄臭いし後始末面倒だし早く寝たいし、

彼女はそういう人間になったのだ。


「いけばいいんすね…はー、めんど。」

「もう行くの?」

「さっさと終わらしてさっきの本の続きが見たいんすよ。」

「でも龍巳、あの本読むの四回目じゃん。」


クラウンは先程彼女が読んでいた本を手に取る。

栞が挟まっている。

よく分からない、何処かの国の文字だ。


「全部読んじゃったから暇なんすよ。」


彼女はそう言うと赤く染まったままの鎌を手に取り外に出る。

クラウンと月はほぼ同時に溜め息を吐いた。

軍警は何かを見たが何を見たかは定かではない。→←暗い色に染まり、堕ちていく彼女の姿を人を蔑んだ。



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龍巳@キチガイ - 一部名前を変えている方もいらっしゃいます、コメント欄で名前を晒すのも止めて下さい。中傷、無断転載も同様です。ルールを守って下さいね。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 感想はこちらのコメント欄にてお願いします、TwitterのIDを載せたりするのは絶対にやめて下さい、評価は星とTwitterのふぁぼでお願いします。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2016年10月6日 22時

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