【黒子のバスケ】未来へのキセキ XⅠ (ページ28)

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第528Q 鉄心と剛力ページ28

「違ぇだろ…！力で負けたらもっと力つけんだよ！！
鍛えた分だけ強くなる筋肉は嘘をつかねぇ！！
バスケすんのは体だ！体動かすのは筋肉だ！筋肉さえありゃ全てうまく行く！！"剛力" 根武谷永吉」

根武谷は馬鹿っぽいが強いのは事実。
極論、C(センター)というポジションは力が全てと言っても過言では無い場所である。

根武谷の言葉に思わず氷室と紫原は顔を引きつらせた。

「オレは正直相容れないな…技術を全否定。」

「オレも～…まぁ興味ゼロでも無いけど、あいつも"五将"ってのだかんねぇ……」

そう言う紫原の視線の先には木吉。

「そんなこと忘れてたなんてすまない。
じゃあ改めて申し込むよ。"鉄心"木吉鉄平、力比べは嫌いじゃない。」

日向と実渕の対戦から次は木吉と根武谷の対戦となった。

リングに当たり弾かれたボールを巡って繰り広げられるのはリバウンド対決。

「おぉらぁあ！！マッスルゥスクリーンアウト！！」

要は力づくのスクリーンアウトである。

ただのスクリーンアウトとはいえさすが全国No. 1の洛山仕込み。
腰の落とし方、腕の使い方…一級品の体の使い方に加え力。
"無冠の五将"Cの木吉のポジションをみるみる削り取っていく。

「(いやまだ…空中戦が残ってる！！)」

追い詰められても諦めの悪い木吉、左手に力を込めてバイクスローを狙うが、

根武谷の体をぶつけ、力づくで木吉を押し出したマッスルリバウンドに防がれる。

「ぐっあっ…！(重いっ…まるで岩だ…！)」

あまりの強さに観客も視線を奪われる。

「てゆか毎回あれ言うのホントやめてくんないかしら…」

「あぁ…暑苦しくてうんざりだ。」

毎度のマッスル～はチームメイトの実渕と黛からは不評のようだが。

そしてボールは火神と対峙する葉山の元へ。

「葉山！！」

「コラー1年、先輩呼び捨てに…すんなよなっ！！」

葉山の4本のドリブルに食らいつく火神。
それには葉山も目を丸くした。

「(4本にもうついてきた！
流石に火神は一筋縄じゃいかねっ！しゃーない。)」

ボールは葉山の手からインサイドにいた根武谷へ。

「だから何度も言わすなっつーの。
オレに小細工なんざ…いらねぇんだよ！！」

木吉の真上から叩き込まれたマッスルダンク。
日向に続く木吉の敗北だった。