【黒子のバスケ】未来へのキセキ XⅠ (ページ14)

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第514Q 第1Q終了ページ14

第1Q終了時点で点差は無く両者同点。

「結果だけ見ればまずは上々の滑り出しだ。内容はまぁいっぱいいっぱいだけどな…よくポンコツの黒子を入れっぱでよく凌いだもんだ。」

そう呟いた福井に対し、荒木はこう付け加えた。

「出し続けたのは恐らく情報収集のためだろう。
特性を失った11番(黒子)ははっきり言って三流選手だ。控えの2年と交代した方がまだ戦力は維持できる。
だがそれでは何も生まない。
それより例えやられても出し続ければ何か復活の糸口を見つけられる可能性がある。
賭けだが積極的な決断だ。とは言え、このままでは流石に厳しい…」

リコの考えは荒木が予測した通りのものであり
そして、この先の第2Qに向けての策も同じであった。

「交代よ黒子君！3分足らずで解決策を出すのは流石に無理だけど、情報は取れたし河原君にビデオも回してもらったわ。第2Qは1度下がって様子を見るわよ。」

「……はい。」

微かに握られた彼の拳は震えていた。
やられるのを覚悟の上で出ていたとしても、実際コートでは何一つ活躍はできなかった。

それから生まれる悔しさは想像を絶するだろう。

「元気出せよ黒子！勝つためにはまたお前のパスが絶対必要なんだ。俯く前に少しでも足掻こうぜ！
全く使い物になんねーお前入れたままでも
第1Qなんとかなったんだ！こっちのことは心配すんな！」

「……わかってますが出来れば今はオブラートに包んで言ってくれませんか。」

火神からのどストレートな言葉は黒子の胸にグサッと容赦なく突き刺さったが彼は微笑んで…

「…でも、そうですね。絶対もう1度コートに戻ります。勝つために…！」

「それに火神の言う通り第2Qも勝算はある。いくら
洛山と言っても5人全員とんでもないってわけじゃない。特に5番…黛って選手はバランスはいいが目立った長所もない。」

「その、5番私に付かせてください。」

そう言った伊月に対し言葉を入れたのはAであった。
この言葉に誠凛のメンバーたちは目を丸くしたのであった。

一方洛山のベンチでは…

「もうっやられたわァ！」

「チッ…同点かよ」

「やんねー誠凛！OFとかヤバイよっ！」

そう言う無冠の3人に対し白金は落ち着いた口調で指示を出した。