知らなくていい 【煉獄杏寿郎】

17話 ページ19

煉獄「よもや！！これは驚いた！！」


煉獄さんの声が隣で響く。


ゆっくりと煉獄さんの方を見ると
なぜか煉獄さんは優しい笑顔だった。



煉獄「いつも俺の意見にあわしてばかりだったというのにしっかりと自分の意見を言えるようになったのだな！！俺は猛烈に嬉しいぞ！！！」



貴方「…ぇ？」



予想外の反応に情けない声が出る。

まさか喜ばれるなんて思ってなかった。


涙が出そうになる。



だけど感動したのもつかの間、


煉獄「しかし、鬼の頸を斬らないというのは納得できないな！！鬼殺隊ならば鬼を斬って当然！！弱い人を守るのが我々の責務だ！！」


と、猛反対された。


正しい。煉獄さんは正しいです。


だけど、負けるな。
頑張れA。頑張れ。


貴方「ですが、竈門炭治郎の妹は2年間も人を食べてないという事実があります！！それに3人もの命がかけられているんです！」



不死川「そんなの知ったこっちゃねェ！死にたいなら勝手に死にくさりやがれやァ！！なんの保証にもなりやしねぇよ！！」



煉獄「不死川の言うとおりだ！人を食い殺せば取り返しがつかない！殺された人は戻らない！！！」






…その通りだ。

皆が鬼を信用していないのを知ってる。
大切な人を殺されたのも知ってる。
だから信じられないんだよね。



だけど感情が溢れる




貴方「そーやってなにも変えないままでは状況はずっと変わらないんですよ！！私達がどれだけの鬼を殺そうと、どこかで尊い命が奪われるんです！！何かを変えないとこの世は変わらないんです！！」





声が震える。情けない。





貴方「鬼であることを悔いている者もいるかもしれない！鬼になりたくてなったわけじゃない者も、人間になりたいと思う者も！！」




これは禰豆子のことじゃない…




貴方「あなた達は何も知らないのに全てを悪だと決めつける…！！！！この世を乱しているのは人間も同じでしょう？！」



これは私のことだ…。

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