【銀魂】あなたが産まれた日【高杉晋助】【坂田銀時】【高杉晋助生誕祭】

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「なぁ、高杉。
お前はさ、昔っから頭いいくせにバカだったよな。
漢字とか、俺なんかよりよーっぽど知ってるし、計算の速さで勝てたことなんて無い。

でもょお、それにしてはお前、自分の誕生日はめちゃくちゃ忘れてよ。
ほんと、もう少し自分の事に頓着したらどうなんだ？俺の誕生日とか、ヅラの誕生日なんかは完璧に覚えてるんだからよ。

そうそう、後さ、アレやめてくんない？
誕プレいりませんってやつ。
お前が物欲すくねぇのは知ってるよ？
でも誕プレ位は欲しいもん捻り出して貰わねぇと、こっちもセンスある訳じゃねぇからさ。

あ、誕プレといえば。
お前、結局最期の最後まで俺のやった刀使ってたよな。すげーよ。どんだけ物持ちいいんだよ。
十三年？四年？くらい使ってる事になるんだぞ。
俺なんていまだに一年に一本は木刀折るのによ……
ま、あんだけ大事にされりゃあ刀も往生だろ。

……なぁ、高杉。
良くさ、俺達は似てるって言われるけど、言われるたんびにそれを全力で否定してきたけど。
最近さ、やっぱ似てたんだなぁって思うぜ。
多分、根本的なものが。

俺達は、真逆を生きてきた。
全部持ってるお前と、何も持ってない俺。
なのに、お前は俺を羨ましいと言いやがった。
俺の方が羨ましかったわバーカ。

生まれが違った。育ちが違った。
それによって、持ってる能力も違った。
だからお互いが羨ましがった訳だが。
でもよ、思うんだ。多分、お互いが逆だったらきっと求めた物も逆なんだろうなと。

あー……だからつまりはさ、考え方が似てるんだよ。ただ、境遇が違ったから別の方向を向いてただけで。
どうりで共闘すると楽なはずだ。
だって、ほとんど自分だもんな。そりゃ息も会うさね。

……お前はさ、俺の守りたかったもの、全部守れたって言ってたけどよォ……
ほんと、バカだよな、お前。

なんでその中に自分を入れねぇんだ？
あれか？何人いるか数えるときに自分抜かしちゃう系か？違うだろ。

自信家のくせに、どうしてこう自己肯定力が弱いのかねぇ……むしろ不思議だわ。

まあ、なんだ。
俺にとっちゃあお前だって大切な……大切な……なんだろうな。

俺もあんま人のこと言えた義理じゃねぇが、自分を蔑ろにするもんじゃねぇよ。

お前の誕生日を祝う人や、お前の死を悼む人、お前のことを大切だと思ってる人がいるんだって事、
その優秀な脳みそに刻み込んどけバーカ！」

た→←か

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