【銀魂】その死に意味と花束を【高杉晋助】

さみしきかな我が人生 ページ7

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「なーにしてんの？Aちゃんは」

「見てわかりません？包帯の取り替えです」

取替と言っても戦時中。
新品なんて無くて。
死んだ人が巻いていたやつを洗って綺麗にして、また使うんだ。
まぁ、それをうだうだゆう奴も居ないけれど。

血と体液でオレンジ色になった包帯をそっと取ってゆく。
固まり掛けの血だか粘着性のある体液だかで傷口から糸を引く包帯が、何とも不快だ。

「困るんだけど？勝手な事されちゃ」

「何か困る様な事をしましたか？」

「勝手なことをするのが困るって言ってんの。今みたいに！」

はあ、と気のない返事をしながら洗いたての包帯を巻いてゆく。

「はあってさぁ…」

どうやら坂田さんは説得を諦めたらしい。
じっとりとした目を向けてくるその人を無視して、
私は次の人怪我人へと移った。

(…あれ……？)

この人、もしかして。
手に触れる。
冷たい。
心臓は、動いてない。

隣で寝ている人は生きているのに。

(でも、この人は死んでいる)

同じ眠っている様な顔なのに。
一人は明日になればまた起きるのに、一人は永遠に目開けない。

(…これが、戦争)

手を合わせて目を閉じた。

「……………」

冥福をお祈りします…なんて人を殺したことの無い私にはいう資格がないけれど、それでも。

目を開けた。
包帯を、取る。
もうこの人には必要ないから。

やっぱりオレンジ色の包帯は糸を引いていて。

坂田さんがどこか寂しそうに無感情な視線でソレを見ていた。

おしろいの花が枯れていた。

怒らせ上手は腹が立つ→←決断

今日一番貴方を癒してくれる高杉

キセル高杉

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