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二人っきりになった時とかに告白しなよ、という会長のお節介アドバイスから一日。
現在そんな状況なのが本当に困ったことである。
えええ、告白すべき?
それとも黙ってるべき?
コツン、コツンと二人分の足音が夕暮れの校舎にこだまする。
遠くで聞こえる体育会系の掛け声。
え?ヤバない?
どこぞのラブコメか!ってツッコミたくなるほど告白に理想的なシュチュエーションなんだけど。
「あ、あの……」
「なあ」
先輩、と呼ぼうとして遮られる。
「はい、なんですか?……土方先輩」
くるりと前を歩いていた大きな背中が振り向く。
そこには真っ直ぐな青い目。
「相談があるんだけどよ……いいか?」
なんだろう。
怖い。この雰囲気での相談?嫌な予感しかしない。
「もちろんです。何がありました?」
「いや……その、プレゼントを買いたいんだ」
「それを選ぶの手伝って欲しいんですね。ちなみに、お相手は?」
「……沖田ミツバ。総悟の姉で、俺の彼女だ」
土方先輩の頬が赤いのは夕焼けのせいだけではないだろう。
そっか。土方先輩は。
「もっちろんですよー!でも意外です。彼女さんいたんですね」
「う、うるせぇ。それじゃ、今度の土曜日、付き合ってくれ」
「ういっす」
ああ、でも良かった。
伝える前で。
私に恋は語れないな。
だって恋だと思っていても。
土方先輩が彼女持ちだった事に、悲しいと思わなかったんだ。
そんなのはきっと絶対に恋じゃない。
ああ!どこまでラブコメじゃないんだ私の人生!
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七重 - 作品もテストも応援していますよ! (2019年12月16日 18時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - お話楽しみにしてます!ぜひくっ付けてくださいーー (2019年12月7日 19時) (レス) id: b443800fde (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 晋助と夢主くっけて下さい。頑張ってください (2019年12月2日 21時) (レス) id: 9f1b40bb10 (このIDを非表示/違反報告)
Night(プロフ) - こんにちは。夢主と晋助様くっ付けて欲しいです。沖レイさん、テスト頑張ってください!私はもうテスト結果が酷すぎたんで…。 (2019年12月2日 6時) (レス) id: d6977cf22f (このIDを非表示/違反報告)
レイレイ - 高杉先輩マジでかっこよくてヤバイ 更新されるのを楽しみに待ってます (2019年10月22日 18時) (レス) id: e18942649f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年9月29日 9時