【銀魂】ラブコメだなんて絶対に言わせない【高杉晋助】

☆ ページ30

.






「ねぇ、教えてくれる？なんでいきなりそんな事言い出したの」

「そ、それは……」

「忙しくて疲れちゃった？誰かに嫌な事された？」

「違います！い、いや、違わないですけど……」

「それが直接的な理由じゃないんだ」


さすが会長。その通り。
確かに大変だから変わってもらいたいとも思ってる。
嫌がらせまがいの事もされてるけど。
そんなんに屈するほどヤワに出来ていないんでね。

ほんと、可愛くないと自分でも思うよ……


「意地、張ってるの？」

「それもあります」

「それも(・)なんだ」


ぬぐぐ。
どうあっても言わせたいのか会長！
いいじゃん！会長だっていつもひょうひょうと生徒会の仕事から逃げるくせに。


「……俺達のこと、嫌になっちまった……？」

「……え？」


思わず顔を上げた。
そこには初めて見る、会長の寂しそうな顔。

今日は、会長の顔を沢山見れた日だな。
こんな顔もするんだ。会長も。

ああ、でも。
この人にこんな悲しそうな顔は似合わない。


「違いますよ。私は皆さんの事、尊敬してますし大好きです」


ストレートに答えたのが意外だったのか、会長はほんの少しだけ目を見開くと、微笑んだ。


「良かった。でも、じゃあ尚更どうしてなんだ」

「…………」


言いたくない。
けど、この人の真っ直ぐな目に応えたい。

あーもーほんと、難儀な性格してるよねぇ。私。

グチグチ考えるな。
腹ァくくれ、お前も女だろ。A。


「………少し、距離を置きたかったんだす………高杉先輩と」

☆→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す