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どうにもあの母親は。
私はその愛しい人と自分の融合体だと気づけないらしい。
いや、もしくは気付いた上でその人じゃない私を愛さなかったのか。
そんなことは知らん。
興味もないし、今更愛されたいともあまり思わない。あまり。
そりゃあどこまで行っても血の繋がった親子だもの。愛してるし、愛して欲しいよ。
「まあ、でも今は晋助さんいますし、駄々をこねる子どもじゃありませんしね」
正直、どうでもいい。
どうでもいいが、どうでもいいやつの為に私だけが辛い思いをするなんて御免こうむる。
「だから逃げ出して来たんです」
「あんなに怯えてか?」
「……」
私は黙る。
土方先輩は私をじっと見つめて
「A、お前は何に怯えていたんだ」
と言った。
私は俯く。
「わ、私が怯えていたのは……」
怯えていたのは、一体なんだろう。
あのクソ野郎が半グレ集団のボスだったからか。
それとも、そういう店が怖かったか。
いや、違うきっと。
「怯えて、いたのは……多分、実の娘に手を出そうと考えていたあの父親です」
土方先輩が息を飲む音が静かな校舎裏に響く。
「本能が、あの男はヤバいと、早く逃げろと告げたんです」
ほんと、それ以外には言えないのだ。
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黒川紫光(プロフ) - キュンキュンしてます!これからも頑張って!続き楽しみにしてます! (2019年12月26日 2時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - 七重さん» ありがとうございます!励みになります……これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月18日 18時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
七重 - とってもこの作品面白いです!作品作り頑張ってください! (2019年12月18日 16時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年12月11日 20時