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そう言って身震いする土方先輩に、あ、昔何かあったんだなと察する。
ドS怖ぇ。
「Aにも怖いものとかあったんだな」
「そりゃ、ありますよ。権力者とか言葉の通じない人とか」
全く、人のことをなんだと思ってるのか。
私にだって普通に怖いものくらいある。
「へぇ、じゃああの時俺ん所駆け込んできた理由はそれか?」
ピタリ、と足を止める。
土方先輩は数歩先で立ち止まって、こてんと首だけで私を振り返る。
「言いたくねーなら無理にとは言わねぇし、Aの事は信用してる。ただ、気になるもんは気になるんだよ」
私が、晋助さんに身の上話をしないのは。
彼がどんな私でも愛してくれると言っていたからだ。
だったらわざわざする必要も無いかなぁと。
もちろん聞かれたら答える覚悟くらいはしてるけど。
「……よくある話です。父親に売り飛ばされそうになったからですよ」
土方先輩は何も言わない。
「私の家めっさ貧乏なんで、金が欲しい父にそういうお店に売られそうになったんです」
「……お袋さんは?」
「無理ですよ。あの人、そのくそ野郎を愛してますから」
全く理解不能だ。
あんなクズ男……
まずすきになる要素が分からない。
「家に入る前にあのクソがいる事に気が付けたんで逃げてきました」
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黒川紫光(プロフ) - キュンキュンしてます!これからも頑張って!続き楽しみにしてます! (2019年12月26日 2時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - 七重さん» ありがとうございます!励みになります……これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月18日 18時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
七重 - とってもこの作品面白いです!作品作り頑張ってください! (2019年12月18日 16時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年12月11日 20時