☆ ページ29
.
「……疲れました」
「それな。もう明日にしようぜ〜」
「明日は明日でやる事があんだよ。わかってんのか銀時ィ」
「高杉の言う通りだ。俺達は文化祭が終わるまで片時も気が抜けないんだぜ?」
時計を見る。四時過ぎくらい。
ちょうど、放課後に当たる時間帯だ。
「晋助さん。息抜きに付き合ってくれません?」
「あァ、構わねぇよ」
ふわっと微笑む晋助さん。
くっそ、イケメン強し。
普通にときめいたわ。
赤くなった顔を誤魔化すように立ち上がった。
晋助さんも苦笑して生徒会を出る。
「んで、どこ行くんだ?食堂か?」
「いいえ?屋上ですね」
「……それ、息抜きじゃなくて」
「はい、面倒事の芽を摘み取るだけですよ?」
ポッケから二枚の紙を取り出す。
それは、私宛のラブレター。
「晋助さんは、ここに書かれてる伝えたい事が気になりませんか?」
「やっぱり危ねぇだろ」
「大丈夫ですよ」
廊下の窓から赤い光が差し込んでいる。
きっと外は綺麗な夕焼け。
「何かあったら、守ってくれますもんね?」
晋助さんは驚いたように目を見開くと、ふいとその目を逸らした。
そして会長がやるように頭をガシガシと掻いて笑う。
「かなわねーな」
差し出された手を、私はにっこりと笑ってとる。
二人並んで歩く廊下は、夕日に当てられ血のように赤かった。
128人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒川紫光(プロフ) - キュンキュンしてます!これからも頑張って!続き楽しみにしてます! (2019年12月26日 2時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - 七重さん» ありがとうございます!励みになります……これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月18日 18時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
七重 - とってもこの作品面白いです!作品作り頑張ってください! (2019年12月18日 16時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年12月11日 20時