【銀魂】ラブコメとは言わせない【高杉晋助】

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「高杉の旦那はねぃ……悪い人じゃねーんだけど」


説明に困る、とでも言いたげに目を細める沖田。

あー、まあ、難儀な性格なんだろうなぁってのは昨日わかったけど。
そんなに言い難い性格なんだ？


「いや、性格っつーより女癖の悪さが問題でぃ」

「ああ、だからあんまし生徒会室にも来ないと？理解理解」


確かに高杉先輩はタラシっぽい。
なんて言うの、カリスマ性？
人を惹きつける魅力がある。
んでもってこんなに美麗なら、ねぇ。
女の子はホイホイ引っかかるだろうな。


「だったらそういう娘入れれば良かったのに……」

「え、マジで言ってやす？」


な、何よ。
だってそうじゃない？
可愛くて、雑用も手伝って貰えて、処理(・・)も出来るんだよ？
一石三鳥じゃん。

私はそれに比べて、仕事しか手伝わねぇし……
一石一鳥だよ。


「好意に気付かねぇ鈍感女なんざ、ラブコメの世界だけかと思ってやしたが……」

「何さその目。確かに嫌われては無いだろうけど、特別に好むってわけでも無いんじゃない？」


今朝言ってたし。
「気に入ったから生徒会に入れた」って。

別に気に入られるのと好意を持たれるのはイコールじゃ無いでしょ。


「その、気に入られるののハードルを知らねぇんだなぁ、Aは」

「ハードル？」

「学校に居る生徒の数は480人。そん中で高杉の旦那が気に入ったやつはここにいる奴らだけでさぁ」


96分の1、ねぇ。
そのハードルは高いんだが、低いんだか。

攻防から高杉先輩によるリンチに代わった殴り合いを眺めつつ、静かにため息を零した。

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