【銀魂】ラブコメとは言わせない【高杉晋助】

第六部 おいでませ生徒会！編 ページ28

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「先輩、八代先まで祟ってやりますからね」

「猫か。それに、完全なる逆恨みじゃねえかよ」

「元凶は貴様にある」

「俺は本棚の下敷きになりそうだったおまえを助けただけだけどねぇ……」


でも、本棚を倒すに至った経緯の発端に生徒会からのお誘いがある訳だし。
結局的に、高杉先輩、ひいては生徒会のせいだ。
許すまじ。

はぁ、とため息を一つ。
なんで朝からこんなに睨まれなきゃいけないんだ。
そこの眼光鋭い女子！
そんなに場所を変わって欲しいなら、喜んで！


「どうしてくれるんですか…絶対嫌がらせされる」

「嫌がらせ如きで落ち込むとはな」

「うちは貧乏なんです！教科書とか隠されても、新しく買えないんですよ」

「そしたら俺のお下がりをくれてやる……ってゆうかよぉ、生徒会に入ればいいんだ」

「…………」

「そしたら地位的に嫌がらせは難しくなるし、俺らもお前を守ってやれるぜ？」


あ、女子が鼻血吹いて倒れた。
うーん、確かにこんなイケメンにお前を守ってやれる、なんて言われたらそうなるかも。


「……入る気は、あるんですよ」


金持ちとイケメン。
つまり、努力してない奴や、失敗した時に保険がある奴は、ウザイ。
無いものを持ってるから羨ましいし、妬ましい。

……って、ずっと思ってたし、今も思ってる。

でも、昨日。
先輩がおしえてくれた解き方は、決して天才のそれではなく。
ごく普通の応用で。

ああ、この人努力したんだなぁ、って。

容姿と家柄、という後ろ盾がありながらも、あんなにスラスラと人に教えられるくらいに努力するなんて。

素直に、凄いと思った。

私が同じ立場だったら、絶対そこまで努力はしなかっただろう。

だから、人として、尊敬する。

もちろん、金持ちもイケメンも腹立つから。
バルス！とは今も思ってるけどね。


「入るのか、生徒会に」

「……入ります」


ニヤリと笑った先輩が、いきなり手首を掴んで。


「付いてこい」


や、付いてこいも何も、引っ張られるんですけど！?

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