【鬼滅の刃】幸せ者の胃は崩壊寸前 弐

宵二つ ページ2

「新しい柱を紹介するよ」


柱合会議に入る前、お館様が言った。Aは既に初めましての人間がいることに戸惑っているが。

首に蛇巻いてるけど……あれ噛まれないのか……。



「蟲柱になりました、胡蝶しのぶです。よろしくお願いしますね」

「恋柱、甘露寺蜜璃です！頑張ります！」


聞き覚えのある名前に顔を上げる。二人も気づいたのか、バッチリと視線が合った。二人から笑顔で手を振られ、Aに視線が集まる。

これがただの視線なら良かったんだけども、若干一名殺気立ってる人がいる。

私なんか悪いことしたっけ……。






柱合会議が終わった直後、逃げるように外に出てきたA。理由は簡単。

お館様に呼ばれたくないからだ。てか私を親の仇のように見てくる人がいるし。あとこの前、無断で蝶屋敷出たからなのか知らないけど、しのぶさんが笑顔過ぎて怖い。光柱のこと告げ口されてるかもしれないから杏寿郎さんも怖い。

はぁ……柱こわっ。




「禓黒、聞いてんのかァ」

「！」


あ、不死川さん。彼は危害を加えない人だから大丈夫だ。


「怪我はもう治ったのかィ」


いやそんな事より君の傷の方が酷いと思うけど。ササッとえんぴつで書いて見せると、


「あァ？これは……俺は稀血らしくてよォ、鬼を誘き寄せるには便利なんだよ。アンタの親友さんには、こっぴどく叱られたがなァ」

「……」


そう、見えたんだ。不死川さんの目には、カナエと私は親友に見えたんだ。

胸がいっぱいになる感覚は、上弦の弐との戦闘以来だ。


「あァ、アンタに言いそびれたことがあってなァ」


言いそびれたこと？


「ありが……」




「Aさ〜ん！！」




宵柱と風柱は絶望した。


デジャブ『呼ばれてやってきました☆』

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