【鬼滅の刃】幸せ者の胃は崩壊寸前

宵十九 ページ19

明くる日も明くる日も、蝶屋敷に足を運ぶA。


無性にあの白髪の少年が気になる。下弦の壱を倒したことで、柱となり会う回数は増えるというのに。


そうして一週間が経ったが、眠ったまま。


名は確か、不死川実弥だった。



「Aちゃん、いらっしゃい」

カナエの声が扉の方から聞こえた。


またバレたか……。バレないように塀を超えて入ってるのに、いつも嗅ぎ付けて来るのだ。


「今日はカナヲも来たわよ？」

「こ、こんばんは」

今昼だよカナヲちゃん。


この前ラムネのお礼とか何とかで少し話をして、ちょっぴり距離を縮めました。やったね。



「彼、早く目を覚ますといいわね……Aちゃんも、気負う必要は無いんだから」

「Aさんは、優しい」


二人の言葉に、ありがとうという意味を込めて頷いた。


起きる気配は無さそうだし、今日はもう帰るか。









「んァ……？ここはどこだァ……」


不死川実弥が目を覚ましたのは、Aが去ってすぐのことだった。

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