職員、大海原へ投げ出される (ページ18)

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「これは……」

『うなされてますね。酷い夢でも見ているのでしょうか…』

布団に包まれたサンジさんは悪夢を見ているのかドタバタと暴れている。

『ん"ん"っ……"ego発現"』

"柔らかいウールはすぐに眠りについてしまう程温かい。それが耽美であるほど絶望も大きくなる。夜明けが来るころには恋しさの渇きはいよいよ大きくなり目を閉じて待つしかなくなってしまう。もう二度と来ることのない君を。"

「わ！Aがふわふわになった！」

『本来の使い方ではないんですが……今回は例外です』

耽美な夢を身に纏い、ふわふわのウール出来た服で頭を撫でる。この防具を着て眠ると依存性の高い夢を見てしまうが……防具に少し触れるだけではリスクは無いだろう。

「んぅ……すぅ……すぅ……」

「よし、この間に両腕に輸血だ！」

『輸血子が物凄い量になりそう……』

計6本の輸血管で血を補充しているサンジさんを見て、肉体再生効果があるegoを使える範囲で考える

暫くすると安定する位血が補充出来たようでチョッパーさんがサンジさんを揺り起こした。

「良かったな〜！ナミやロビンに会う前に出血多量で倒れたらシャレにならなかったな！」

『本当にそうですね……』

「そう言えば、俺Aちゃんにお礼言えてなかったね……ありがとう、本当に救われたよ」

両手をガっと捕まれ驚く。誰かにこんなに感謝されるのも久しぶりだ

『ふふふ、どういたしまして』