職員、大海原へ投げ出される (ページ11)

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案の定海底火山の噴火のようで、サニー号を襲ったワダツミを引き連れたデッケンと呼ばれる海賊は一目散に逃げていく。

それを感じ取ったのかクラーケンも脇目も振らずに走り出す。案外船内は安定していて、あまり揺れていない。

「溶岩が降りて来てるわ……暑い」

『まるで蒸し風呂……』

「そのままあの海溝へ！」

クラーケンごと船は海の渓谷へと突っ込む。頭上から落ちてくる大岩は、どれも尖っていてひとつでも当たったらまず間違いなくお陀仏だろう。

「俺に任せろ！」

ウソップさんが放ったパチンコの玉はすぐさま生き生きとした海藻に変わり、土石流をせき止めた。

「「「おぉーー！」」」

船の中は歓声で一杯になり、ウソップさんは自慢げに進むようにとクラーケンに指示を出す。すると背後で岩が崩れ落ち、危機一髪で助かった

一段落してスルメコールが始まると、一際大きな岩がスルメの頭を直撃。

『あっ』

沈んでどのくらい時間が経っただろうか、突然眩い光に視界が支配される

「ここは……深海1万mのはず……なぜ？」

「あそこが……魚人島だからね！」

ナミさんが指を指した先はいつか読んだ童話の様に大きなシャボンに覆われた島だった。

『シャボンの中とはいえ……雲がありますよ、不思議ですね』

少し浮ついた気分になったがそんなものは一瞬で打ち砕かれる。

海獣が舟を一斉に取り囲んだからだ