職員、大海原へ投げ出される (ページ1)

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プロローグページ1

ゾンビの様に廊下を歩み、収容室への扉を力を入れて押し開く

このブラック企業に就職して人が目の前で消えて行くのに慣れ始めた頃、クリフォト暴走を収めるために蓋の空いたウェルチアースの管理を務める

身体に張り付くベタついた装備、ラブの粘液を払いながら代わり映えしないエビと自販機のレポートにペンを走らせる

良判定が出た所でウェルチアースがソーダを勧めてくるので口に運ぶ、グレープの合成甘味料がくどいが強い炭酸が心地よい

飲み干してから収容室から出ようとすると、足元が覚束ずに地面に倒れ伏す

ああ……これは睡眠薬入のソーダだ……

手足を持たれ波に攫われる感覚と共に私の意識は混濁していった

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ふと、目が覚めると床で眠り込んだせいか全身が固まったように痛いし、口の中が変な味がする

服も触れば社員用のスーツに警棒、初期の服装だ

辺りを見回すと私はどうやら人一人分の板っぱちで漂流しているらしい

『……これ死んだのでは』

今まで人では無いものや狂った仲間を消しはせど、見たこともない青い海に1人とはどうしようもない

何はともあれ海を漕がないと始まらないので試しに海の触れる

『あふ……』

何故、何故力が抜ける…！？