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Your side


久々に1日フル回転させた頭を休むため、
家に帰ってきてすぐに、ソファーに倒れ込んだ。
もうこのまま寝ちゃいたい。

でも化粧落とさなきゃだし、服着替えなきゃだし、
お風呂入らなきゃだし。

玲於くん、毎日こんな疲れてたのかなぁ。
だからすぐソファーで寝ちゃってたのかな。
今なら玲於くんの気持ち、すごく分かる気がする。

目を瞑ると、今日一日のことすごい思い返される。
あの時こうすればよかったな、とか
もっと笑って過ごせばよかった、とか
緊張しすぎだよ自分、とか
考え出したらキリない感じ。

ズボンのポケットに突っ込んであった携帯電話が
微かに震えた。



『…もしもし、玲於くん?』

『ん、俺。』

『どうしたの?』

『いや、暇電。今日仕事どうだったの。』

『ふふっなにそれ。…うーん、疲れた。』

『もっと他に感想あるでしょ』

『……玲於くんに会いたくなった、なんか』

『…そ、会う?』

『これから?』

『お前の家行ってあげてもいいけど』

『…なに言ってんの、もう11時過ぎだよ』



そんな時、インターホンの音が暗い室内に響いた。
一瞬心臓が止まるくらいびっくりした。
でもすぐに、誰がきたかなんてわかる。


『……え、玲於くん?』

『さみーから早く開けて』


携帯を耳から外して、小走りで鍵を開けに行く。
ドアを開けるとマフラーに顔うずくめて、
両手ポケットに入れている玲於くん。
私の顔見た途端、すぐに私を抱きしめる。


「…ちょ、なんでいるの。」

「お前が俺を呼んだから。」

「……呼んでないよ、」

「…呼ばれてる気がした」


高校生のカップルかな、ってくらいに
そのままギュって抱きしめあったままでいた。
離されたくない。ずっとこうしていて欲しかった。

それなのに、急にホノカさんのこと思い出しちゃって
そんな自分にすごい嫌気がさす。

玲於くんの鼻が私の首に微かに当たって
それが少し冷たい。
ずっと外で待ってたのかな。


「…ずっとこうしてて、」

「………うん」


こんなわがまま、あんまり言わないけど。
今日だけはいいよね。

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設定タグ:佐野玲於 , GENERATIONS   
作品ジャンル:恋愛
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LEN(プロフ) - 二人の関係が今後どうなるか物凄く気になります。 ゆっくりでいいので更新楽しみにしてますね。 (2020年2月13日 23時) (レス) id: 75d869de6b (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - この作品大好きで最近更新心待ちにしてます!頑張ってください! (2020年2月1日 23時) (レス) id: 15f372c01a (このIDを非表示/違反報告)
なつき - この作品大好きです!スランプ大変かもしれませんが、ずっと読み続けます。リアルでストーリーも大好きです (2020年2月1日 10時) (レス) id: 51c945f113 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 更新嬉しいです!お忙しいかと思いますが、楽しみにしています! (2020年1月27日 1時) (レス) id: a756f2870a (このIDを非表示/違反報告)
かな - 仕事から疲れて帰ってきて、寝る前にいつもごろんして楽しみにして読んでます! (2020年1月8日 0時) (レス) id: 388e5f00f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふたば | 作成日時:2019年12月30日 22時

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