好きだよ、レオくん【佐野玲於】

れおくん ページ2

Your side




半年前、中途採用でGENERATIONSの専属ヘアメイクに選ばれた。

この人生最大の分岐点は私の初恋を連れてきた。





れおくん。

寝顔がかわいくて、口が悪いれおくん。






いつもヘアセットをしている間は携帯をいじったまま、私と目すら合わせてくれない。

それは今日も変わらずで_______






「まっすぐ向いてくれないと前髪できない」


玲於「お前が下手なんだろ」


「…まっすぐ向いて」




そう言えばしゃーねーな、なんて言って
呆れたような表情であげられる顔。

それだけなのに、思わずにやけてしまう。






玲於「なに笑ってんの、きもい」


「それも私に対する愛情表現って受け取っておきます」


玲於「ポジティブすぎんだろ」


「え、今笑った？！笑ったよね！」


玲於「…うっせーな、耳元でデカい声出すな」







脈があるだとか、ないだとか

最近ではそんなことすら考えなくなった。



_______いや、考えないようにって決めた。





こうやって…うざがられるくらいで丁度いいんだ。

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