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「いやあああ!」
用事のある理子と別れ、1人で校舎を彷徨いていたら背後からバットで殴られかけた。
ヘルメットを被り、バットを手に固定した男子生徒は私を追いかけ回してくる。
鬼ごっこをして数分が経った気がする。疲れてスピードが落ちてきた。
「いっ!!……たぁ」
追いつかれたところで二の腕にバットが当たった。あまりの痛さに足がもたついてその場に座り込む形になってしまった。
「ホントに当てる馬鹿いる!?骨折してたらどうすんの!」
「あんたがこの学校で1番強いんだろ。だから俺はあんたを倒してテッペン獲んだよ」
「な、何言ってんの。私が1番のわけないでしょ。」
「嘘ついてんじゃねえ!」
「いったい!……だから違うってば!」
もう1回同じところをバットで殴られる。同じところに当てるあたりスゴいムカつく。
どうしよう、この状況から逃げることも勝つことも出来ない。腕も痛いし、転んで足も擦りむいてしまった。
こんな困った時に思い浮かぶのはいつだって三橋くんだ。
私のピンチにいつだって駆けつけてくれるのが彼だった。
「三橋くん、みつはし、くん……。助けて、三橋くん!」
「誰の名前呼んだってもう遅い。今日から俺が軟高の番長だ!」
振り上げられたバットに、反射的に目を瞑り手を顔の前で構えた。
顔に傷だけはできませんように、と願いながら唇をかみしめて衝撃を待った。
そんな時、頭上から動物並みの雄叫びをあげて救世主が落ちてきた。
「い、伊藤ぐん!」
あんまりにもカッコイイから涙出てきちゃったよ、伊藤くん。
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ミカ(プロフ) - 美彩さん» 初めまして!ありがとうございます、更新は遅いですが頑張ります! (2019年8月2日 23時) (レス) id: 2be407660d (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 枕崎さん» そのお言葉だけで嬉しいです。まさか自分の作品を読んでくださってる方の中にこんなにも優しい人がいるとは思いませんでした、ありがとうございます。ゆっくりとなりますが、また更新をお楽しみにしていただけると嬉しいです! (2019年8月2日 23時) (レス) id: 2be407660d (このIDを非表示/違反報告)
美彩 - 続きがすごく楽しみです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年8月2日 7時) (レス) id: c78fd194e0 (このIDを非表示/違反報告)
枕崎(プロフ) - 謝らないでください。まず更新して頂けることが私からすると嬉しいことなのです。作者様のペースで無理のない程度でお願い致します。私こそこんなコメントで頑張ろうだなんて思っていただけるのは幸いです。これからも応援しています。 (2019年7月29日 5時) (レス) id: 8e8712b35b (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 枕崎さん» 初めまして!更新が遅くてすみません。そして素敵なお言葉をありがとうございます!そんな風に言っていただけると頑張ろうと気力が湧いてきます!また遅くなりますがちまちまと更新していくのでよろしくお願いします! (2019年7月28日 14時) (レス) id: 2be407660d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカ | 作成日時:2019年2月27日 0時