50話 ページ4
「いかないで」
そう手を伸ばしても掴むことができない。
大切なものは無くしたときに初めて気がつくものだ。それは物であっても人も同じ
「今月の月刊バリボー買うてきたで!」
ワクワク顔でページをめくる侑の前で黙々とご飯を食べる僕
「うおっ!!牛島若利載ってるやんか!」
その名前に反応し僕は上から覗き込むように月間バリボーを見た。
そこには僕が知ってる牛島若利の姿が乗っていた
「すげー、ユース候補に選ばれてんじゃん」
牛若の凄さは宮城ではかなり有名だし、他県でもある程度は名前が通っていると思う。
三本の指に入るスパイカーだし、レシーブもサーブも上手い。そして何より宮城県の強豪である白鳥沢でエースをするほどの実力者
ユースに選出されていても何ら不思議なことではない
何度か生で試合を見たことがあったが、彼の左利きはすごい武器になっているとおもった。もちろんそれ以外もだけど
「侑も頑張って牛若みたいにユースに選ばれたら?」
「侑がなる前に俺がなるやろ」
おにぎりを頬張りながらそういう治。その前にはすでに食べ終わったのか空になった弁当箱が蓋を開けた状態で置いてある
「何言うてんねん、俺が先に決まってるやろ」
そして始まったくだらない言い合いに余計なことを言わなきゃよかったと少しばかり後悔をするが、これも当たり前の日常
「よく毎日喧嘩して飽きへんな」
呆れている銀と独特の笑い声を上げていある角名
「兄弟ってなんで喧嘩のネタ付きないんだろうな、毎日顔合わせで喧嘩してりゃ喧嘩することもなくなってくだろうに」
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香恋(プロフ) - Uさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです!時々よくわからない表現が出てくるかもしれませんが今後ともぜひこの小説を楽しんで読んでもらえたら嬉しいです! (2022年10月24日 22時) (レス) id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
U - 主くんの消えてしまいそうでありながらも逃げることができないという状況そのものや、心理描写が儚すぎて思わずコメントしてしまいました…!この作品ほど続きや終わりが気になるものに出会えたのは初めてです!素敵な作品を作ってくださりありがとうございます!!! (2022年10月24日 20時) (レス) id: 84c1c08764 (このIDを非表示/違反報告)
香恋(プロフ) - ウリンさん» ありがとうございます!そう言ってもらえて凄く嬉しいです!!ほぼ毎日更新できるように頑張ります! (2022年10月2日 22時) (レス) @page28 id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
ウリン(プロフ) - さっ最高です…香恋さんの書く心情描写がリアル過ぎて物語に簡単に入り込めます…応援してます!更新ありがとうございます! (2022年10月2日 21時) (レス) id: 34bb7b30de (このIDを非表示/違反報告)
香恋(プロフ) - さーさん» コメントありがとうございます、そう言ってもらえてとても嬉しいです!!できる限り毎日更新できるように頑張るりますね (2022年9月17日 16時) (レス) id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:歌恋 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/suikahqd/
作成日時:2022年9月8日 23時