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「......今、俺は最低やろ。」


『いえ、別に。シャオロン様は、直ぐに敵意を向けてくるので、怖いです。ですが、最近まで敵であった、人間に対する、行動としては優しいと思います。』

何を思っているか、わからない顔で、Aはシャオロンを見た。
オスマンの瞳のようだ、とシャオロンは息を呑む。

外交官のように、ポーカーフェイスを崩さない。
ポーカーフェイスとわかる分、まだ二流なのかもしれない。
相変わらず、真面目くさった顔で、Aはシャオロンを見ている。


その発言がもし、生きるための手段なら。
「変人、やけどおもろい。」
ああ、思いたくなかった答えが、口の先から出てしまう。

面白いより、自分の正義を。
なんとか、やっぱり、おもんない。といえる、言葉を見つけなければ、とシャオロンは探す。

「仲間がすきやねん。敵やった奴のために、死ぬやつがおるって嫌やねん。」
この女に対する、嫌悪感はつまるところ、そうなのだ。とシャオロンは気づいた。

コネシマが、ゾムが、その他Aをよく思っている人間たちが、Aを守ろうとするのだろうと。
そして、命をなげうっていくのだろうと。
それが、とてつもなく嫌なのだ。


『シャオロン様。私は、人間ではありません。先程のように思うのでしたら、犬もやめます。』


その言葉に、シャオロンの動きかけた腕は止まった。
Aはゴムナイフを握った腕を、ゆっくりと下ろして、静かに言った。

『私はコネシマ様の道具です。その他幹部様の道具です。いいように使われて、真っ先に死にます。
愛着を持たれていても、来られる前に、死にます。』

「は、」
『言われたことはする、ただの道具です。有能な。ですから、生かしてください。それが私の能ですから。』

Aの真っ直ぐな瞳に、シャオロンは声が出ない。
何故、人権を捨ててまで、生きようとするのか。
そもそも、生きているというのは、人権を持っていることが、前提ではないのか。

シャオロンの脳内は、混乱していた。


「そこまで言うんやったら。お前の、能力を、活かせ。それなら、賛成したる。そのかわり、」
何だか面白かった。
死んでいった自軍の兵を裏切ったことになる気がしたが、不思議と苛まれない。


「W国のために、生きて、死んでいけ。」
『元より承知です。』

それを言うのが、唯一死んだ味方へできることだ、とシャオロンは息を吐いた。

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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です!わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです!こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか? (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか? (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです!続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蠱毒 | 作者ホームページ:@kodomikodoku  
作成日時:2022年8月7日 18時

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