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Aの言葉に、男の背筋に、ぞくりと何かが走った。
それは、眼の前のAから狂気と興味を、感じた瞬間だった。
「コネちゃんの言う通り、君は面白いね。」
『どこがですか。』
先ほど命を、取られかけていた人間と、取りかけた人間の会話ではない。
舞台上や小説上でだって、ありえない展開だ。
「コネちゃんが置きたい理由、わかるかも。名前言ってなかったね。俺、ひとらんらん。」
ひとらんらんの視線が、冷たいものから、一転穏やかなものに変わる。
眼の前の状況が飲み込めないのか、Aはパチパチと目を瞬かせる。
「いいよ。認めてあげる。この軍に入るの。役に立ちそうだし。」
『い、生きてもいいんですか？有難うございます。』
自身の能力が認められたことより、生きていられるという幸福が、Aの脳を支配する。
どうしてだろう、とひとらんらんは不思議に思う。
この復讐鬼と、かつての自国の民に言われた人間は、生にこだわりがない。
それは、そもそも死ぬような場面に直面したことがないからでもある。
だが、それ以上に、死んだらそれまで。という考えがあった。
何も、ひとらんらんだけではなく、恐らく殆どの軍人の考えだ。
学校でも、戦場でも、常日頃そういうふうに、歴戦の将から、軍人は教え込まれる。
Aはそんな考えを知らないかのように、生きることにしがみつく。
生にしがみつくのは、軍では
ひとらんらんもそう、思っていた。
眼の前の女にだけは、そう思えなかったのだ。
必死に今日を生きて、息を吸う事に執着している。
その姿が、ひとらんらんには、面白く、そして僅かに愛らしく見えた。
それは少しの哀れみかもしれないし、可愛らしいという気持ちかもしれない。
ひとらんらんには、それはどうでもよかった。
クッキーを、土の上にばらまいて、立ちなよ。とひとらんらんは言った。
言われたとおりに立ち、Aは服についた土を払う。
「この、首謀者はオスマン。じゃあね。」
Aに笑いかけて、ひとらんらんは去っていった。
残された花園の中、Aはオスマン、と唱えていた。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
