人間AIの姫とヤクザの王子【碧棺左馬刻】 (ページ4)

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Entering the AI society 2 ページ4

Aside

テレビでは連日脳内書き換え手術について報道している
手術による人格の変化や周りへ与える影響など
洗脳されてしまった女性が旦那を殺したり家庭崩壊を引き起こしたりと深刻な問題が浮き彫りになっている
日に日に男女の差別化、格差がひどくなっているように思う

私もこの手術を受けなきゃいけないんだ…

私はお父さんと弟の男二人と一緒に暮らしている

もし手術を受けて私もあんなふうになっちゃうのかな
そうしたら二人を傷つけてしまいそうで怖い

「姉さんも手術受けるんだよね」

『うん…』

いつにもなく冷たい口調で話す弟に背筋が凍る
ニュースの内容を見て私が洗脳されてしまうことを恐れているのか、それとも…

「人格変わって男なんか必要ないとか言ったら許さないからね」

『わ、分かった…。でも、皆がみんな人格が変わるわけじゃないし…』

「そうだね。じゃあせいぜい変わらないように頑張って」

俊介はそれだけ言うと自分の部屋に戻ってしまった

俊介はお母さんが言の葉党に入党してから私に対する態度が少し冷たくなった気がする
お父さんもそうだ

今までは家族四人で仲良く暮らしていたのにお母さんが違法マイクによって洗脳され家を出ていってしまったことで女に対する信頼が失われてしまったらしい

一体どうしたらいいんだろう…