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変わる事が ページ22

ダイヤと俺の心を追い詰めるかのように、月人は立ち直したダイヤへともう一発巨大な拳をぶつける。
ダイヤは金網へと身体を叩きつけられ、欠けた左足と左手は見事に宙を舞う。
 月人はまたも勢いよく金網へ拳を叩きつけるがそれはダイヤによって綺麗に避けられ、柔らかい腕は金網へと挟まった。
きっと今が叩き時だ。

「クリソコラ! 今!」

 ダイヤの言葉でハサミを持ち、月人へと切りかかる。
月人の背に傷は入ったが、ギリギリ真っ二つにすることはできなかった。

「は…すまないダイヤ。」

 小さな声で呟く。
腕が抜けたのか、斬られてすぐに振り返った月人の手が腹へ当たる。
 ああ。そういえば。この前フォスに飛びかかった時に腹にヒビが入ったんだったか。

「通りでこんな…すぐに割れる訳だな。」

 上半身と下半身が別れる音が嫌なほど耳に通る。
そんな俺を見てダイヤが俺の名前を呼ぶ声が、心を痛めた。
目の前で起きている出来事は認識することができても、意識を落とす事は出来ない。

 こんな時、不死身じゃなかったらすぐに諦めることができたのだろう。
右手の合金を伸ばして、月人の手を封じる。

「ダイヤ、っ…!」

そう声を掛けたダイヤの四肢は綺麗に欠けていた。
嗚呼、ダイヤを守ることが出来ない俺にダイヤと組む資格はあるはずないな。
自嘲めいた笑みを小さく漏らす。
 _そんな無駄な事をしている間にダイヤは、欠けた腕の断面で月人を真っ二つにしていた。
流石は俺よりも長く生きている宝石、発想が違う。


「俺の、憧れだ。」

 その言葉を最後に、意識は深い海の底へと落ちていった。



____



「お前は、何を怖がっているんだ。」

 空青が、問いかけてくる。
情けなさでまっすぐ目を見つめる事は出来なかった。

「…月人だ。」

 小さな声で問いを返す。
足音が近づいてくる、いつもは感じない恐怖で心が埋め尽くされそうだ。

「いいや、変わってしまう事だろう? 誰かが居なくなって全て変わってしまう事や、自分が更に変わってしまう。それを恐れてお前は行動が起こせない。起こさなければ変わってしまうというのに。」

 図星すぎて、返す言葉が思い付かない。
ギュ、と。悔しさで強く拳を握った。

「変わってみろ。時には変わる事も大事なんだ。さぁ、顔を上げて見ろ。」

 目を見開き、顔を上げる。
そこには綺麗な空青が佇んでいた。太陽のような笑みがやけに美しい

「行ってこい、クリソ。」

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作者名: | 作成日時:2018年6月3日 20時

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