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ジュンが話題を変えようとする前に、Aは明るい声で『ですよね！』と言った。
『先輩老若男女にモテますもんね。人類ウケが凄い！』
その笑顔を見て、目の前の女の子があんずのことを大好きなことを思い出す。
実際二人はマブダチであり、良いライバルであり、最高の先輩後輩なのであった。お互いがお互いのことを心底尊敬しあっている姿は見ていて眩しかった。
「そういえばオレ、あんずさんに人気の秘訣聞いたんすけど」
『漣ジュンに人気の秘訣聞かれる先輩やばいな……なんて言ってました？』
「友達と同じっつってましたかねぇ、確か？子どもの頃自分がされて嬉しかったことを相手にすればいいって」
それは誰に対しても公平なあんずらしい意見である。
しかしAはそれを聞いて頭を殴られたみたいな気分になった。
『それは……親とか、ですかね』
絞り出した声は自分でも驚くほどに小さい。しかしジュンはそれに気づかず「まァそうですかねぇ」と、
「参考元が親って言うんなら、Aさんは安心でしょう」
と笑って言った。
『そうですよね！』と笑って応じるべきだ。わかっている。
けど、できなかった。体が、顔が、凍りついたみたいに動かなかった。
昔は傷が痛むたび愛されてるのだと実感出来て嬉しかった。しかし今覚えばあれは愛ではなかった。洗脳だった。
流石にここまで黙りだと相手も違和感を抱くだろうから、なんとか言葉を絞り出す。口を開いてようやく自分の喉が震えていることに気づいた。
『そ……そうですね。お父さんは、凄い人でしたから』
「あ、そっち？」
しかしジュンの口から紡がれたのは意外な言葉。
そっち？そっちとはどういう意味だ。
『あの、なんて？』
「あっいや、そりゃそうか、そういえばAさんって星見か……忘れてた」
『忘れてた！？』
Aの大声をジュンは怒り故だと解釈したらしく、彼は慌てて顔の前で手を合わせて謝罪する。
当然Aとて怒ったわけではない。
一時期『星見じゃない自分に価値はない』とまで思っていたAにとって、その言葉が少々意外すぎただけで。
「すんません！オレ、Aさんのお父さんじゃなくてAさんの保護者達のこと言ったつもりで」
『保護者……？』
「ほら、衣更さんとかCrazy:BとかKnightsの人達とか」
『存在しない記憶すぎる』
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紅鮭(プロフ) - 大紫さん» 書きたかったこと全部読み取っていただきありがとうございます😭😭普段玉座で笑ってる男がポンコツになる瞬間、良いですよね……本当に嬉しいコメントありがとうございます！大紫さんも寒暖差のお疲れが出ませんよう。 (11月18日 18時) (
レス) id: cc18d6b067 (このIDを非表示/違反報告)
大紫 - 皇帝陛下の恋バナ回をずっと待ち望んでおりました！星見ちゃんの話になると急にバカみたいな青年になる彼と、そんな英智を困りながら面白がっている渉の絡みがすごく好きです。ぐんと寒くなってきましたから、体調にお気をつけてくださいね。 (11月18日 8時) (レス) @page44 id: 8648ae455f (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭(プロフ) - こふきいもさん» こふきいもさんのコメントが嬉しすぎて思いついたネタなので気づいていただけて嬉しいです〜！暖かいお言葉本当にありがとうございます！こふきいもさんも体調にはくれぐれもお気をつけくださいね☺️ (11月5日 20時) (レス) id: cc18d6b067 (このIDを非表示/違反報告)
こふきいも(プロフ) - コメント失礼します🙇今回のあんずちゃんの話シュシュの話と繋がっていて、以前シュシュの話が好きだったと言ったため私得では!?と思いながらとても楽しく読ませていただきました✨️近頃急に寒くなっておりますのでお体にお気おつけ下さい (11月5日 7時) (レス) id: 446ca06cca (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭(プロフ) - ばばばっべさん» この長い話を一気読みするのは大変だったでしょうに、本当にありがとうございます！そしてお疲れ様でした！笑 サトゥルヌスの下りは私も気に入っているので嬉しいです！ばばばっべさんの言葉を糧に更新頑張ります！！ (9月25日 18時) (レス) id: cc18d6b067 (このIDを非表示/違反報告)
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