5話 ページ7
その男は桃瀬 豚平と名乗った。ちなみに同級生らしい。いや聞いてないけど
そっか、 で逃げられるわけもなく 名前は? と追及されたから、
『新田…』
フルネームとは言われていないからと、小さく述べた。おい笑ってんのバレてんねんこっち向けやしんぺい先生
3人でカップを手に各々好きなところに座る。若干先生に近いところで椅子を引きずって腰かけた。
tn「あんま直球に聞いたらいかんのやろうけど、何か悩んでてここおるんちゃう?
少しでも解決できるようにするために俺らは動いてるから、何かあれば相談してほしいんやけ
ど…」
『…何かの委員会ってこと?』
tn「あれ、俺らのこと知らん?生徒会の運営をしてるんや」
『へえ、』
知るわけないよな、2年になってからもそういう集会事を見に行ってないし
sn「スクールカウンセラーを雇ってないんだよねうちの学校。
だから生徒会が代わりとも言えないけど相談を受け持ってたりするんや」
それが掲示板に貼ってあった“無慈悲なお悩み相談室”ってわけらしい
『…そういうのは専門の知識と技術持った人じゃないとだめやろ。中途半端に赤の他人の世話やけるるほどの時間もないくせに。まずは雇えるようにするところが改善点なんじゃないん。』
まぁ今更僕はしんぺい先生じゃない人を頼る気ないけど。
ふと視線を上げると二人はぽかんとしていた。珍しく感情的になって発言してしまったらしい。
sn「…その意見には賛成ではあるけどね。俺もそっちの知識専門ってわけじゃないしいつも手が空い
てるなんてことも無いから。でも名物企画らしいし、それはそれで続ければいいよ」
tn「目安箱にその意見入れといてええ?お前が言うたら説得力あるし」
『そういうのはちゃんと匿名にしてや。
それに僕はしんぺい先生か新見先生じゃないと吐く』
sn「担任とも信頼関係が出来てるだけ俺は安心したで」
tn「兄さんかあ…確かにあの人はええ人よな。生徒会の顧問もしてもらいよるで」
おかげで色々通りやすくなったんよな、とかなんとか言ってるけど、一般生徒の前で言うもんちゃうやろ…
tn「あ、じゃあそろそろ戻るわ。いつか教室に顔出せるようになったら声かけてきてや、待ってる
で」
ごちそうさん、 とだけ言って急ぎ足で退室していった桃瀬の背中を眺める。
いつか、なんて。きっと来ねえよ
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流星(プロフ) - ミジンコのハルさん» 短い間でしたが僕にも経験がありますので、気持ちがわかるとは言いませんが、いたずらに傷つけないよう心掛けていたのでそういってもらえてこちらもほっとします。お話としてはペースが速まることもあると思いますが、ハル様は焦らずゆっくりしてくださいね。 (2022年10月8日 19時) (レス) id: 9f0773db2a (このIDを非表示/違反報告)
ミジンコのハル(プロフ) - 初コメ失礼します!私も保健室登校している者なんですが、凄いお話に共感できて読んでいて凄い楽しくて救われてるような気がします。教室に入れる「いつか」が頑張っても来ないっていう所が凄い共感でホントに好きです…これからも更新頑張ってください!次が楽しみです (2022年10月8日 17時) (レス) @page7 id: 00a42c556d (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 光さん» ありがとうございます!今のところ投稿頻度は安定していますが、気は抜けないので頑張っていきたいです。 (2022年10月7日 11時) (レス) id: 9f0773db2a (このIDを非表示/違反報告)
光 - 続き楽しみです!! (2022年10月7日 9時) (レス) @page6 id: 1eb1862fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星 | 作成日時:2022年10月4日 23時