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新妻。 ページ8

椎名旭くんに椅子を勧められたけど、腕の中の天使は立ったままをご所望だったから断って。


『よし、』
「ちょっ、A足!」

ヒールを脱いだら案の定真琴が反応した。

『履き慣れてないから疲れたし、この子と一緒に転ぶとか笑えないもの。』


ここはいつもあかねさんが綺麗にしてるからいいの。


そう言い切れば、真琴も渋々口を閉じた。


「で、なんで僕たちは知り合いじゃないのー?」
「そーだよ、岩鳶にいたんだよな?!」
「えぇっ?!え、と、」


何故か矛先は真琴にしか向かなくて、彼は遙に助けを求める。
が、


「?お前達があってないからだろ。」


そーいうことじゃない。

きょとん、とした顔で時々爆弾を生むのが七瀬遙である。


『あー、高野Aです。ずっと岩鳶にいたんだけど、中学の3年間だけフランスにいたからちょうど2人とはすれ違いみたいになったんだと思う。』


あーう、と手を伸ばしてくる天使に時折答えながら、体を軽く揺らしてあやしながら軽く自己紹介。


「フランス、ってフランス語?!」
『そうよ、Bonjour、monsieur?』

うぉぉお!と言って驚く彼の目がキラキラしてて、なんだか既視感。


くすくす笑ってれば、もう1人の爆弾男が。


「なんかそうやって赤ちゃん抱っこしてると新妻みたいだね!」
「「「んぐっ、」」」

ごほごほ、とコーヒーが変なところにでも入ったのか噎せ出す三人。


『?!ちょっと3人とも、ああぁー茜さん!』
「あっはっはっはっはっ、」
『茜さんー?!』

水を、と思ってもなんでか笑いまくる茜さん。
なんだこの状態。


「ん、、ちゅぱっ、」
『!茜さん、ごはん、何時間前でした?』
「あ、そろそろかも。旭!ちょっと店番してて!」
「げ。」


なんかあったら呼んでね!

そう言って消えた茜さんと天使を見送って、振り返るとなんかぐったりの3人とニコニコな鴫野 貴澄。


、、、まさか新妻って単語に照れたの?
若いなぁ。←



『!これ写真だね、見てもいい?』
「あぁ、ってか俺らの自己紹介がまだか。」


さりげなく引き寄せてくれた椅子に有り難く座り、カフェラテをひとくち。
あぁ、美味しい、、、。


「椎名旭、遙と同じ燈鷹大学だ。よろしくな!」
「鴫野貴澄、僕も2人とおんなじ大学だよ!よろしくね!」

『よろしく、椎名くん、鴫野くん。』


コミュ力の高い2人でよかった、とホッとしつつアルバムに視線を落とす、と。


『あ。』


そこには、今朝見た顔の若かりし頃が載っていた。

身がもたない、、、。→←近所のお気に入り。



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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2018年12月20日 10時

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