いざ、出発。 ページ2
「戸締りはきちんとして、もったいないとか思わずにちゃんとお風呂に浸かること、それから夜更かしはお肌の大敵でもありパパも心配だから、」
「荷物足りなかったら連絡してね、A。」
もともと親バカを発揮するのは割と多かったが。
それがなんだか拍車をかけてきている父と、成長するに連れ私を娘であり対等な女性としてみてくれるようになった母。
私もママもパパの扱いは心得ているので彼の言葉はほとんど聞いてない。
というかこれ言われるの何回、、、いや、10回超えているのではないか。
東京の大学への進学を決めた私は、それはそれは猛勉強したのちになんとか学生としての地位を獲得した。
国公立はとても色々な意味で(学費とか学歴とか)とても魅力的だったのだが、色々話し合った結果私立大学に。
遙、真琴共に東京へ行くことは聞いていたので、また同じ地で頑張れるのは私には願ったり叶ったりというかなんというか。
っと、話が逸れた。
ともかく東京に進学するにあたって、私の拠点も変えなければならない。
東京の綺麗な1LKに今日から住めるようにすでに手配済み。
部屋を決める時の私の気苦労はまた追い追いってことで。
そして今日、私はこの家からその住居に移動するんだけど。
「やっぱりあと1週間伸ばさないか？まだ時間はあるんだろう？新幹線代なら出すし、」
「さぁ、行きましょうか！」
両親の気持ちの違いについていけない。
着々と車に私の送ったもの以外の荷物を入れるのを手伝ってくれるママと未だにグダグダいうパパ、、、
しっかりしてよ、という気持ちももちろんながら私はそんなに愛されてるのかぁ、と何やら嬉しくなるのも事実。
ママもそんなパパを咎めないのは似たような理由なのだろう。
ということで、車に乗り込んで。
「行かなきゃダメか、『安全運転でよろしくお願いしまーす。』」
いざ、出発。
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作者名：ヒヨコ | 作成日時：2018年12月20日 10時
