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「ねっむ…」
流石の私も眠気には勝てない。
ぶっ通しで任務をしたその日は学校もなかったため、明け方に帰って寮で寝ていたら、「しゃんとしろ」と七時に理佐に布団を剥がされた。
それと共にベッドの下に蓄えていた栄養食が見つかり、作戦室で説教を喰らう。
そして罰として1日 作戦室利用禁止となってしまった。
「理佐のケチ…」
おかしいな…理佐も数時間ぶっ通しで仕事してたはずなのに、どうしてあんなに元気なのか。
そうして来たのがここ、影浦隊の作戦室。
え?明日テストだって?
知らん知らん。前日はやらないと決めてるんだ。今日は何がなんでもカバンから本を出す気はない。絶対に。
「それでなんで私の所に来るんだ!」
「だってヒカリ私のこと好きじゃん…」
「何言ってんだ!」
「…zzz」
「おい!寝るな!」
ガミガミ言う影浦隊のオペレーター、仁礼光。
彼女は 1年の時に同じクラスだったため、ボーダーの中でも仲がいい。
今でもよく話すし、こうしてヒカリのお気に入りのコタツに入らせて貰える辺り、お互いに心は開いている、と思う。
そんな彼女の隣で横になり、「おやすみ…」と言って夢の中に入る。
が、すぐにまた叩き起こされてしまった。
…なんだ。皆して私の睡眠を邪魔したいのか?
「のぁ?!女子じゃんか!ユズルが女子連れてきた!おいA起きろ!」
「聞こえない」
「うそつけ!」
引っ張り起こされ、仕方なくドアの方に目を向ければ、
そこには光の言う通り、絵馬が千佳ちゃんと夏目ちゃんを連れて来ていた。
「瀬名さん?!」
「あっ、チカ子助けた先輩だ!」
「なんで瀬名先輩がここにいるの」
三者三様の反応を見せる後輩たち。
そうか、3人とも同い年だったか。
…たしか弓場先輩の所のユカリと 柿崎先輩の所の虎太郎も14歳だった気がするな…。
今度紹介でもしてやるか。いやぁ 賑やかになりそう。
そうこう考えているうちに、3人はトレーニングルームへと入ってしまったらしい。
「なにしてるの?」
「知らね。絵馬にトリガーの設定を鉛弾にしろって言われた」
「レッドバレット…」
三輪が使ってるやつか。
…なるほど。人が撃てない千佳ちゃんに、鉛弾を教えるということだな。
ユズル…中々やるではないか!
「何しゃべってかわかんねーけど、青春だな、ユズル!」
「…zzz」
「だーから寝んな!!」
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ろいど(プロフ) - 一気読みしました!!更新待ってます! (2022年2月25日 16時) (レス) id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 続き楽しみに待っています!!!! (2021年12月15日 0時) (レス) @page36 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 続編ありがとうございます!この作品大好きで、更新されるのいつも楽しみに待ってるので頑張って下さい!!応援してます! (2021年2月16日 22時) (レス) id: e0fa08789a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無名 | 作成日時:2021年2月16日 21時