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何かと思い、突っ掛かれている男子二人に視線を向ける。
いつのまにかカゲ先輩は立ち上がって、その二人に体を向けていた。
「先輩…」
「Aは黙ってろ」
イラつくカゲ先輩を見て察した。そういえば前もこのようなことがあったなと思い出しながら。
…あの時も確か、いきなりカゲ先輩が誰かにつっかかってた。けど実は向こうがカゲ先輩の陰口のような事を言っていたっけ。
先輩はそれをサイドエフェクトで感じ取れるから、変につっかかってしまうのだ。
「いや。オレら別に雑談してただけだよな？」
「そっす！むしろ影浦先輩のファンっていうか…」
白々しい嘘を並べる彼らに同情する。そりゃあ、こんな目つき悪い人に睨まれたら怯むよね。
だが今回に限っては自業自得だ。
「……ま…いいや。面倒くせェ。解散」
「「ハ、ハイ！」」
…珍しい。カゲ先輩が怒りを抑えるだなんて、明日は蔵でも降りそうだ。
そう思っていた矢先、また二人の視線が私とカゲ先輩にチラチラと刺さる。
そしてそれをいち早く感じ取る先輩。冷たい視線を彼らに送った。
「…おいオメーら、やっぱ待て」
「はい？」
次の瞬間、二人の首が吹っ飛んだ。
「…」
模擬戦以外の戦闘。隊務規定違反で ポイントザックリ没収されたばっかなのに…
換装体だったから二人とも無事で良かったものの、立派な違反行為だ。
ここは一つ、ボーダーにいる歴は長い私が何か言ってやらねば…
「あのねぇカゲ先輩…」
「あれ？A先輩だ」
「ん？遊真。鋼さんも」
「Aもいたのか。悪い、待たせたな、カゲ」
タイミング良く鋼さんが到着した。
そしてその横には遊真も。
ちょっとした騒動が起こったが、鋼さんの登場により、襲われた二人はカゲ先輩のサイドエフェクトの説明を受けて難なく退散。
人の心を読む、と鋼さんは説明した。あの二人、やはり身に覚えがあったらしい。悲鳴を上げて逃げていった。
「なに派手なことやってんだ。また降格と減点くらうぞ」
「ケッ。んなモン痛くも痒くもねェよ。言っとくが俺ァ１回は我慢したかんな。１回見逃したのにあのボンクラどもがAの事まで言ってやがったから…」
「えっ私ですか？」
まさか自分の名前が出てくるとは思わなくてビックリする。
「よく聞こえましたね」
「…うるせェよ」
「ありがとうございました」
「…」
お礼を言えば無言でポリポリ頰を掻くカゲ先輩。
…相変わらず不器用だな。
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ろいど(プロフ) - 一気読みしました！！更新待ってます！ (2022年2月25日 16時) (
レス) id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 続き楽しみに待っています！！！！ (2021年12月15日 0時) (レス) @page36 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 続編ありがとうございます！この作品大好きで、更新されるのいつも楽しみに待ってるので頑張って下さい！！応援してます！ (2021年2月16日 22時) (レス) id: e0fa08789a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2021年2月16日 21時
