四十八歩目 ページ50
鶴side
旅館に着いた私達は急いで部屋に戻り荷物をまとめ始めた
散らかってはいないが女子はなかなかに荷物が多いから大変
ベランダに干していたタオル類を取り込んだり買ったお土産をかばんに詰めたりとバタバタしている
「調ー、クローゼットの中のもの出しとくよ」
「ありがとうございます。洗面所にあったものは一通りテーブルの上に置きました」
着替だけでもバックの半分を占めている
よくこんな小さいのに入れてきたよね私
「Aの荷物もまとめとこ」
「そうですね、これで全部でしょうか」
ふと、Aの財布をかばんに入れようとすると何かが落ちた
よく見るとそれは神社で引いた御神籤だった
そういえば小吉って言ってたな
書かれている内容を見てみればやはり現実のとおりであった
“度重なる不幸が訪れ、絶望が待っている”
と
ただ、良いことも書いていた
それは
“あなたを助けてくれる人が現れる”
助けてくれる人とは誰なんだろう
二郎くんかな
「ちょっといい？」
ドアの方から声が聞こえる
訪問者を出迎えようと入り口まで行けばそこにはあの人が立っていた
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
二郎side
部屋に戻って荷物をまとめていると鈴木と神原が話しかけてきた
俺の様子がおかしいのに気が付いたんだろう
「水澤どうなったんだ？」
「おい鈴木、そんなこと聞くんじゃねぇよ。二郎はただでさえいっぱいいっぱいなんだから」
「そ、そうだな。悪い二郎」
「別に気にすんな。ただちょっと色々あっただけ」
「ちょっとあったって…ちょっとどころじゃねぇんだろ？」
「何でもねぇよ！」
俺は泣きそうになるのをこらえながら顔を洗おうと洗面所に向かう
鏡で自分の顔を見ればつくづく情けないと思う
一番泣きたいのはAちゃんだろうに俺が泣いてどうすんだ
俺の涙は何だ
Aちゃんを助けられなかった悔しさと自分の愚かさか？
それとも、記憶がなくなって俺のことを好きじゃないことの悲しさか？
何もかもグチャグチャでわかんねぇよ
入り乱れた感情は俺の中深くで何かを蝕んでいった
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
だいぶお待たせしてしまいましてすみません
お詫びと言ってはなんですが今回は3話上げさせていただきます
めちゃんこどーでもいいんですけどARBの金糸雀ちゃんの声優さんが田村ゆかりさんなことに一人で発狂してました笑
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女王(プロフ) - カミサマさん» 応援ありがとうございます。ご期待に添えるようこれからも頑張って更新を続けます！ (2021年6月21日 20時) (
レス) id: c75b1bd3e5 (このIDを非表示/違反報告)
カミサマ(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしています！ (2021年6月21日 20時) (レス) id: 18de018685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クーカー | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/mmyu671
作成日時：2021年5月5日 16時
