blood 28 ページ32
そらる「はい、紅茶で良かった?」
大きいソファに通され、薔薇の花びらが浮かぶ紅茶を出された。
貴方「あ、はい。ありがとうございます」
良い香り。
一口飲んでから先輩に向き合う。
貴方「実はここ最近、普通科の生徒達が突然倒れたり保健室の利用が急に多くなっているんです。
その原因が、」
そらる「貧血、だろ?」
言い当てられて一瞬びくっとした。
貴方「、はい。
理事長が言うにはその子達の首筋には全員、2つの小さな穴があったと。
学園内から犯人を探すのが手っ取り早いから、まずは夜間科の人達を取り調べしてほしいとの事で私が今日来ました。」
そこまで話すと、一ノ瀬先輩は溜め息をついて私の横に腰かけた。
な、なんで横。
そらる「信用されてないってわけじゃなさそうだけど、まぁいいか。
わかった、俺からもみんなに聞いてみるよ」
貴方「ありがとうございます」
私も夜間科の人達を疑いたくはないけど、これは明らかに吸血鬼の仕業だ。
貴方「それじゃあ私はここで、」
失礼しますと言って立とうとすると、急に視界が揺らいだ。
そらる「俺がそう簡単に帰すと思った?」
鼻が付きそうなぐらいの距離にある整った顔に動揺を隠せない。
貴方「あ、あの」
そらる「顔、赤いね。鼓動も少し荒い。」
私の手にすりと顔を寄せ付けてちらっとこっちを見つめる。
そらる「俺のこと、意識してる?」
ドキッ
貴方「、してないです!あの退けてくださいっ」
押しても動かない、こんなに私力無かったっけ?
そらる「だめ、帰してなんかあげない」
抵抗すれば痛くなるのわかってるでしょ、と首に口を近づけてくる。
まずい、また吸われる。
やっと貧血が回復したのに、またなると授業や仕事に支障が、、。
貴方「お願い、先輩離し」
どっくんと胸が大きく跳ねてから体の力が抜けた。
なに、なんで。
力が入らない、動けない。
そらる「効いてきた?」
貴方「一ノ瀬先輩、もしかして」
紅茶の中に薬を、、。
先輩の妖しい笑みで後悔を覚えた。
そらる「俺今すごいドキドキしてるの、わかる?」
手を胸に引かれて感じてきた鼓動は、速かった。
完全なる不整脈。
そらる「だって君に触れて冷静でいられるわけないでしょ」
ぺろっと舐められると変な声が出た。
貴方「ひゃっ、」
ダメこのまま流されたら
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雨宮 - とてもおもしろかったです‼とても続きが気になりました。更新楽しみに待っています‼まだあまり出てきていないメンバーの吸血シーンとデートシーン見たいです!! (2023年3月13日 3時) (レス) @page27 id: 5ddbb494ea (このIDを非表示/違反報告)
Haoto(プロフ) - これで終わりですか…?めっちゃ気になるーーーーー!!!!w (2021年8月13日 3時) (レス) id: e9d14425e3 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ - 歌い手さんかっこよかったです!お話も面白くてよかったです! (2020年12月6日 8時) (レス) id: f5ab299a43 (このIDを非表示/違反報告)
彗星(プロフ) - ヴァンパイア騎士も歌い手も大好きなのでこの話すっごく面白いです!続き楽しみにしてます! (2020年3月19日 9時) (レス) id: b9a9b00cb2 (このIDを非表示/違反報告)
めう - ヴァンパイア騎士丸パクリみたいで読む気失せました。 (2020年1月4日 4時) (レス) id: 5584426aeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るな | 作成日時:2018年1月3日 16時