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「…いや、なんで私とそんな仲良くしたがるのかなって」
彼がメンバーの恋愛沙汰に関係なく友人関係を結ぶ人だと言っても、私と仲良くしたところで大していいことがあるとも思えない。
「…俺さ、最近Aのこと気になっとったんよ」
真面目な顔でそう話す廉。
「映画もそうやけど、特に番宣しとった間」
「紫耀と仲いいんやなって思っとった」
…その名前を聞くと、どうしようもなく胸が痛む。
廉にとって彼はメンバーだから仕方ないとは分かっているのに。
「紫耀も楽屋でよくAの話しとったし」
「でも、それが急になくなったんや」
「心当たり、あるやろ?」
ないって言えたらいいのにな、
でも廉は私の返事を聞かず話を進める。
「聞いてみたら、紫耀、言ったで。Aに振られたって」
「最近の紫耀全然元気じゃないんよ。死人みたいな顔しとん」
…そんな、
彼は私のことを忘れたと思ってた。
傷つけてしまったことは事実だ、でも。
「あの平野紫耀を振って落ち込ませる女ってどんなんかと思ったんよ」
「いざ見てみたら、A分かりやすいんよな、俺すぐ気づいたわ」
"紫耀のこと、好きなんやろ?"
「…え?」
思わず声が漏れる。
彼のことが好き?
もしそうだったら、私と彼の関係は壊れてなかったよ、
「…平野っちのこと、恋愛感情で見たことない」
廉は、そ、と淡々と頷く。
聞いてきたのはそっちなのに返答には興味がないなんてさ。
「…ま、俺は種蒔いたで?あとはA次第や」
その言葉の意味は、さっぱり分からなかった。
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舞(プロフ) - 友梨さん» 初めまして、コメントありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです…!まだお話は続きますので、ぜひ楽しみに読んでいただけるとありがたいです。 (2020年10月18日 0時) (レス) id: 9c2773f025 (このIDを非表示/違反報告)
友梨(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく拝読させて頂いてます!舞さんの作品とても面白くて何度も読み返してます!いつも応援しています!頑張ってください!!! (2020年10月17日 18時) (レス) id: 5a310d6604 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - じくねこさん» またコメントありがとうございます!嬉しいです!これからも楽しんで読んでいただけるように頑張りますね…! (2020年9月12日 1時) (レス) id: 9c2773f025 (このIDを非表示/違反報告)
じくねこ - 更新ありがとございます続き楽しみ (2020年9月11日 23時) (レス) id: 1083519e52 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - じくねこさん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!作者のモチベーションアップに繋がります( ;∀;)今日も更新するのでぜひ楽しみにしていてください…! (2020年9月7日 17時) (レス) id: 9c2773f025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞 | 作成日時:2020年8月23日 10時