*21* ページ22
数十分後。
金庫の外から何かの咆哮が聞こえたと思うと、つい先程まで私達が入っている金庫を滅多打ちにしていた金槌の音が止んだ。
乱「やー敦くん、鏡花ちゃん!休日出勤ご苦労!」
乱歩さんがにこにこして金庫の扉を開け、私たちを救出してくれた後輩に溌剌とした声を掛けた。
敦「!ら、乱歩さん!Aさん!お怪我は…!?」
乱「大丈夫大丈夫、僕もAも無事だよ!ここで怪我なんてしちゃったら与謝野さんに解剖されちゃうしね!」
わたわたする敦くんと、なんだかやけに楽しそうな乱歩さん。もしやこの結末まで含めて楽しんでいたのか…?
私が恐る恐る金庫から出ると、何かが胸の辺りにぶつかってきた。
貴「ぉうッ」
鏡「A」
貴「鏡花ちゃん!ご、ごめんね…せっかくのお休みだったのに…」
鏡「…Aが無事なら、いい」
胸に頭を埋める鏡花ちゃん。そうやって天使かと見紛う愛らしさを無遠慮に振り撒いてると悪い大人に拐われちゃうぞ…。
犯罪に片足を突っ込んでいそうなことを考えながら、鏡花ちゃんの頭をふわふわ撫でる。可愛い。とっても可愛いので、乱歩さんがこちらをちらちら見ているのもきっと幻覚だろう。うん、きっとそうだ。
敦「Aさん、大丈夫でしたか?」
心配そうに敦くんが声を掛けてくれる。なんて出来た後輩なんだ…。
貴「私は大丈夫だよ!敦くんもごめんね、せっかくのお休みを…」
敦「いえ、Aさんがご無事で何よりです!」
にこっと笑顔を作る敦くん。鏡花ちゃんとセットで愛らしコンビだなまったくけしからん。敦くんも頭を撫でてやろうふふふ。
敦「わっ」
貴「ありがとう敦くん」
髪の毛がふわふわで撫でていて心地よい。ふわふわコンビだ(?)
大人しく撫でられている様も大変可愛らしい。こんなに常に可愛らしくて疲れないのだろうか。(?)
にまにましながら後輩ふたりの髪の毛のふわふわを堪能していると、ふと視界にむくれた乱歩さんが目に入った。
乱「むうぅ、A!」
250人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麗(プロフ) - 5ページ 太宰さんに乱歩さんに 乱歩さんを ではないでしょうか? (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 3ページ 丈が眺めの 眺め ではないと思います、、 (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - みずさん» 嬉しいです!ありがとうございます! (2018年8月13日 19時) (レス) id: 3b14457373 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - 乱歩さんに萌えました。あなたとあなたの作品が好きです心から。 (2018年8月9日 6時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - 通りすがりの変人さん» 嬉しいです!頑張ります!読んで頂きありがとうございます〜! (2018年5月27日 5時) (レス) id: a4f8881ef2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飛花落葉 | 作成日時:2018年3月21日 15時