夏の始まり ページ18
「「すまない!!!」」
朝学園内に響き渡る声。
それはヘムヘムの鳴らす鐘より先に寝ている者達を起こした。
また桜は散り、夏の始まりを示すように太陽がギラギラと眩しく照らす。
本当は気持ちよく起きたかったけれど、太陽をバックに熱い眼差しでこちらを見る2人を見てそれどころではなかった。
そばにいてくれた伊作がやれやれと首を横に振る。
僕も熱い2人の勢いについていけなかった。
「桜花が注意してくれたし、2人が反省してるなら僕はもう何も言うつもりはないよ」
そう言って笑って見せた。
伊「A傷は?見せて」
僕は伊作に昨日負傷した部分を見せる。
伊「うん、跡は残らなそうだね、あと数日で痣は消えると思う」
「よかっ」
文留「よかったぁぁぁあ」
振り向くと僕より何故か嬉しそうな2人。
「ふふっ喧嘩もいいけどやっぱり仲良しの二人を見てる方が僕はいいなぁ」
文留「うっ…」ドキッ
何故かその場で固まる2人。
「伊作僕ちょっと外に出たいな」
伊「え、いいけど僕もついて行こうか?」
「ううん一人がいいの」
伊「無理はしちゃダメだよ」
「うん大丈夫」
僕は伊作の手を借りながら立ち上がるとその場を後にした。
「そういえば最近僕身体が弱くなってきた気がする…」
歩きながら自分の掌を見るとため息がでてきた。
するとだんだん聞き覚えのある声が2つ聞こえてきた。
言い合いしてる。
もしかしなくても予想していた2人の姿が嫌でも視界に入った。
滝「私が学園一美しい!!学園一のアイドル平滝夜叉丸だ!!」
三木「いや!私の方こそこの学園にふさわしい!!学園一のアイドルはこの私田村三木ヱ門だ!!」
言い合いしているこの2人もまた犬猿の仲。
文次郎と留三郎とは少し違った形の喧嘩だ。
僕にとってはどちらもキラキラしてて喧嘩するほどでもないと思うんだけどね。
とりあえず2人に声かけてみる。
「滝夜叉丸、三木ヱ門」
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もしゃどーる(プロフ) - あーーさん» あーーさんありがとうございます!!更新頑張ります。°(°´∀`°)°。 (2021年3月17日 19時) (レス) id: 105769ebda (このIDを非表示/違反報告)
あーー - この小説大好きです! (2021年3月17日 17時) (レス) id: d228b33f0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もしゃどーる | 作成日時:2020年9月11日 12時