私、特待生になりました！ (ページ5)

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始業式ページ5

亜里沙たちの計画の一部も知らずに、2時間目の始業式へ。
体育館。うちの学校では、別でホールっていうのがあって。そこでこういうのはする。

ザワザワ、ザワザワ

なんか…亜里沙が通るたびにざわざわするんだけど。

耳を澄まして、話の内容を聞いてみると、

「ほら、あの子。香乃坂財閥の子。」

「取り巻きのことかもすごい金持ちじゃん。」

「結構美人じゃね。」

「なんか、ああいう後輩がいるっていいね。」

うん！皆さんそのイメージはだいぶ間違っているんですよ………
顔を青くしている私の目前、亜里沙は、満足げに、前を歩く。

偉そ。特待の子が見たらどういう顔するかなあ。ちょっと不思議。

「ねえ、夢乃？さっき男子から話しかけられてたわよね。」

不意に直前の出来事が思い起こされる。

「亜里沙あ、そういうのは無視しろって行ったはずなんですけどお？」

「嬉しそうに答えちゃって。」

「男の子にはあ、よく言っといたけどお、パパに言えば、あんたなんてどうにでもできるんだからねえ。」

休み時間の呼び出しは恒例。
それでも、最後の一言は衝撃的だった。

「夢乃は、亜里沙のおもちゃなんだから、ちゃんと亜里沙の言うこと聞くんだよお！分かった？」

きゃはは、彼女達はそう笑って帰っていった。
しばらく呆然と立っていたと思う。

……私はおもちゃ？

だから、この後おこる衝撃の出来事は、誰も想像できなかったし、私も、物凄く驚いたのだった。