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* 主side *
「なんや健太、随分と楽しそうな話してるやん。混ぜてや。」
「! 勇人さんっ!」
現れたのは勇人さんで、今宮さんを始めみなさんの顔が硬くなった気がする。
「?」
「ああ、悪い勇人。こいつらが巫山戯て言ったみたいで...」
「...それならいいっすけど、本当なら、」
内川さんが何かを必死に弁解してるけど、何をそんなに焦って説明しているのだろう。それに勇人さんはなんて言った?
「勇人さん? そろそろ戻らないと阿部さんに怒られちゃいます。」
「...ん? せやった、A迎えに来たこと忘れとった。」
ははっと笑いながら頭を撫でてくる。人前でやめてください。そう言いたいけど嫌じゃ無いから何も抵抗はしない。
そんな僕たちを見て何を思ったのか知らないがホークスのみなさんが勇人さんにブーイング。
「...見せつけてくれるわー。」
「本っ当に生意気だわ。」
「......いいなぁ。」
そんなに撫でられたいのか、やっぱりキャプテンは違うなぁと思っていると中村さんにデコピンされた。お前の考えてること絶対に違うからなだって。
そんな中なにも喋らなくなった柳田さん。機嫌が悪いのか少し口を尖らせている。
「......... 」
「...柳田さん? おわっ!」
彼の名前を呼べば引っ張られる僕の腕。
体制を崩して膝から落ちそうなところを器用に回転させられ、僕の後ろから腕を回してきた。
「ギータ、何しとんねん。」
「...別に勇人のもんじゃないじゃろ。」
「なに言ってんの、まずその手離せって。」
「いやだ。」
僕を挟んで言い合う2人は周りから止められているのにどんどんヒートアップしていく。
勇人さんは迎えに来てくれたのではないのか、救世主とか思ってたのに。
仕方ないか、そろそろ背中も痛くなってきたので後ろの彼に向き直った。
もう鼻がくっ付くんじゃないかっていうくらい近い位置にいる僕たち。
僕は他の人に比べて細い方だから力が弱いと思われていたのだろう、目の前の柳田さんは吃驚した顔をしている。
「...柳田さん、僕は誰のものでもありません。
それと僕の回答としてホークスにはいきません。 あと...」
(あっ、アイツやりやがった!)
(...勇人さん顔怖っ。)
((...自分がやりたかった。))
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さや - 柊樺さん» 楽しみにしてますが、あまり無理をしないで下さいね♪ (2019年3月14日 15時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
柊樺(プロフ) - さやさん» やっぱり甲子園は何かありますよね! 小話かなにかで主人公の高校時代の話を書けたらなんて思ってます! (2019年3月12日 17時) (レス) id: e54ee28eca (このIDを非表示/違反報告)
さや - 柊樺さん» やっぱり、あの試合でしたか! 甲子園の魔物を実感した試合でした。「勝って涙の中京大中京、負けて笑顔の日本文理」名言だと思いました。日本文理の投手は忘れましたが、中京大中京のエースは堂林さん。優勝決定時は外野手してましたが、彼はエースでした。 (2019年3月12日 7時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
柊樺(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます! その試合を参考に話作ってみました、さすがです!笑 リクエストなどあれば気軽に送ってください! (2019年3月11日 22時) (レス) id: e54ee28eca (このIDを非表示/違反報告)
さや - おはようございます。たまたま読んで、ハマってしまいました(笑) 主人公の高校時代の一戦は、日本文理VS中京大中京の決勝を思い浮かべながら読んでしまいました(時期は少し違いますけどね)。 (2019年3月11日 7時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊樺 | 作成日時:2019年2月22日 13時