頂への道のり【男主】【GIANTS】

# 11 ページ11

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＊ 主side ＊



新人合同自主トレをジャイアンツ球場で最後まで終えた。



球場には新人の僕たち以外の選手、鈴木尚広さんや藤村大介さんなども練習していて、



ヤスとシゲ(重信慎之介)は走塁・盗塁方法を熱心に聞いていた。因みに僕も引っ付いて聞いてた。








そして今日から主力選手と同じメニューで練習を行う春季キャンプが始まる。



今回のキャンプは宮崎に入っての１軍スタート。



本当は数日前から１軍合同自主トレに参加する筈だったけど、



大学で用事を済ませたため遅れて入ることになった。少し勿体無いけど仕方ないよね。



トシ(桜井俊貴)も同じような理由で今日の夜に宮崎に入るらしい。



とりあえず皓太(中川皓太)と先輩投手のところへ行き挨拶をする、ということになったので２人で練習場に向けて歩みを進めているところだ。







「やばい、緊張で手が震えてるよ...！」



「落ち着きなよ皓太、って顔やばいよ！？」





緊張し過ぎって笑ってやろうと思ったのに



思った以上に顔が死んでいる。え、大丈夫なの？



そんな顔されると僕にも緊張が乗り移るよ！









「...！ んぅ！ にゃにすんだよA！」



「ぶふっ！ すごい伸びるね、皓太の顔。」





もう緊張を解く方法なんて思いつかないから顔を引っ張ってみた。



僕より背が低いから、少し下で慌てている皓太はなんか、








「.....可愛いね。」



「！！！ もう本当にやめて...倒れそうだよ。」






あれ？もっと元気無くなった。



それから小突いたり弄ったりして戯れていると、







「なに新人２人でいちゃついてんの？」



「...なんか面白そーやん。」





後ろから声をかけられた。









((...Aは天然なの？Sなの？))

(...？ なんかジト目で見られてる？)






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