#36『不敵な笑み。』 ページ39
.
ラギスside
『キルア。』
キルア
「ん?」
少し前を歩いているキルアに声を掛ける。
『なんでゴンと一緒に続けなかった?』
一瞬だけキルアの歩調がブレる。
キルア
「……」
沈黙か。
『答えたくないなら僕は構わないけど。』
キルア
「…やっぱさ。」
『ん?』
キルアが立ち止まって僕の方を振り向く。
キルア
「やっぱラギスって、英文直訳語だよな。」←
『ぶん殴るよ??』←
ニッと笑うキルアはやっぱり幼い少年だ。
窓から見える星を見ると両親についての会話を連想してしまう。
『………っ、』
僕の人生が、もし何処かで少し変わっていたなら。
ゴンやキルア、Aみたいに、もっとこう…純粋に笑えたのかな。
ふとキルアがドンッと誰かにぶつかる。
男
「おい、待て坊主。ぶつかっといてシカトかよ。」
キルアは俯いたまま無言で歩き続けている。
僕はキルアに駆け寄って肩を叩く。
『キルア、ぶつかったなら謝らなきゃ。』
けれどキルアは僕の事もガン無視した。
『え、ちょっ…』
男
「っ、このぉっ!!!」
ドンッ
『わっ!?!?』
男達が僕の事を押し退けてキルアに摑みかかる。
『………え、』
目の前に広がる血と、転がっている肉片。
キルア
「…さっきさ。」
『へ…?』
キルアが僕の方を向く。
キルア
「さっき、なんで続けなかったかって、聞いたろ?」
『……聞いた、けど。』
キルア
「あれ以上やってたら、あのジイさん殺ってまで取りたくなっちまうから。」
そう言って黒い笑みを浮かべるから、僕は、本当にキルアかどうか疑った。
けど、あの子は紛れも無い、あの純粋な笑みをたたえるキルアと同一人物だ。
#37『嘘やん…?』→←#35『だって悔しいじゃん…!!!』
91人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緋乃__*(プロフ) - booksさん» うわぁぁ!!ありがとうございます!イラストリクあれば何でも描きますよ(ただし上手いとは言ってない←)はい!頑張らせていただきます!! (2019年12月15日 22時) (レス) id: d43820db5a (このIDを非表示/違反報告)
books - 毎回来てます!イラストかわいいですね!私もほしいです。更新頑張ってください!!!! (2019年12月15日 21時) (レス) id: e463963ad8 (このIDを非表示/違反報告)
緋乃__*(プロフ) - 豚バラさん» きゃーっ!ありがとうございますっ!(謎テンション) 頑張って書かせていただきます!! (2019年12月13日 22時) (レス) id: d43820db5a (このIDを非表示/違反報告)
豚バラ - とても面白いですね!次も楽しみに待ってます! (2019年12月13日 21時) (レス) id: 61753fbb81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緋乃__* | 作成日時:2019年12月10日 22時