プロイセン生誕祭※遅刻 ページ33
＊
｢――Guten Tag!｣
格子付きの大豪邸というのはいつ見ても入るのを躊躇うものだが、二度目となると少しばかりは耐性が付く。
冒頭の台詞でお分かりの通り、ドイツなう←
因みに、ついさっきその国に応じた言語の挨拶と共に、チャイムを押したばかりだ。
そして数秒後、数人分…正確に言うと数匹分の足音が近づいてきた。
やがて開いたドアから顔を出した、銀髪イケメンと、デカわんこ3匹。
｢――…A?｣
_____
余談だけど、この世界での年越しは母国である日本でやった。
一応(事実上)イタリア在住の俺だが、やはりここは日本男児たるもの譲れなかった。
因みに、俺在住の本家(南北イタリア)はというと……
｢来年は絶対俺の所だからね!!｣
｢絶対守れよコノヤロー｣
とまぁ、自動的に12月31日の予定が決まってしまったものの納得してくれた。
こうして無事、日本さん宅で年を迎えることが出来た俺である。
そのあとは2，3泊滞在して帰りました。(お土産にお雑煮やらおせち料理やらを持たされた)
閑話休題。
――と、俺は大変なことを忘れていることに気づいた。
推しであるのに、なんて事を、などと考えている暇などない。
｢――イタリア!ドイツに行く予定ってない!?｣
気がつけば、簡潔に要件だけを掻い摘んで、イタリアに話しかけていた。
____
｢いやー、驚いたぜ。まさか年明けて最初に会う奴がお前なんてよー｣
｢あはは…俺も、今年初めに貴方の顔が見られて嬉しいです｣
｢…!｣
――途端、紅色の瞳がぱちりと瞬いたかと思えば、たちまちキラキラと輝き出した。
俺は、この表情を知っている。
｢――ケセセッ!そうか!!じゃ、今日は特別、お前に俺様をじっくり堪能させてやる!!｣
｢……光栄です｣
――心から、嬉しい時の表情だ。
そう言って、俺に向かって頭を差し出してきたので、撫でろということだろう。
ふわふわしていて、それでいて艶がある髪を梳くように撫でれば心地よさげに鼻歌を歌い始めた。
…渡すのは、あとでいいかな。
ふと、ソファーの脇に置いてある紙袋を横目で見ながらそんなことを思案する俺だった。
(※ドイツさんは、2日酔いでこの時は寝てました←)
END
_______
Preußen
Happy Birthday!!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 376人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フロックス(プロフ) - ありがとうございますm(_ _)m (2021年11月17日 21時) (
レス) id: 091c3771fc (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - フロックスさん» コメントありがとうございます。恥ずかしいとか可愛いとかの意味だったと思います！ (2021年11月17日 21時) (レス) id: 988d605ba2 (このIDを非表示/違反報告)
フロックス(プロフ) - すみません。"みったぐね"ってどういう意味ですか？ (2021年11月17日 18時) (レス) @page27 id: 091c3771fc (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫 - すみません、「続きます」のところで[完結]状態になっております。直した方がいいかと思います。失礼しました。 (2020年5月7日 13時) (レス) id: 33555fdbbd (このIDを非表示/違反報告)
melancholy.(プロフ) - あっしゅきです…。更新楽しみにしています！ (2019年11月18日 13時) (レス) id: 02f6747105 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
