【文スト】彼に酔しれ堕ちていく【短編集】 (ページ21)

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快楽拷問【双黒】ページ21

双本黒美様リクありがとうございます！

拷問って暴力的なものなんですかね？

もろに激甘となりました←

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くちゃっと水の音が部屋に響く。

ひんやりした床に押し倒され、更には両手両足を拘束されている。

部屋には、いやらしい水の音、笑い声、甲高い矯声、そしてモーター音。

『ひあッ……もう、やめッあ、あァァッ？！』

止めろとこがんでも、中で暴れる機械が暴れだすだけ。

「止めろ？そんなの君が情報を吐けば止めてあげるけど？」

目の前で悠々と座って私を見下ろす太宰。

この組織の幹部だ。

私はスパイとして潜っていたのだが、昨日、生憎にもバレてしまったのだ。

『こ、んな事してッ…吐く訳、ない、じゃ、ないッ！』

「…手前、俺等から大事なモン全部奪ってんだろ？
　手前も俺等から全部奪われろ。」

『んァァァァアッ？！』

躯が震えた。

肩で息をし乍ら、まだ中で動く物体と戦う。

涙で視界は歪んでいるが、目の前に立つ太宰と中原の姿を睨んだ。

「…然し、偶には快楽の拷問も良いものだね。
　Aはもとが良いから苛め甲斐がある。」

『んぁ…お、おま、えらなんか、にはくもんかッ！』

とんだサディストな幹部だ。

すると眉を潜めた太宰。

「……中也、森さんって何て云ってたっけ？」

「君たちの好きな方法で確実に情報を引き出してね。
　…生存を認めないとは云っていなかった。」

するとニヤリと口角を上げた太宰。

途端、寒気がした。

ドスの効いた声で告げた。

「…あの家、まだ解約してなかったよね？」

「嗚呼…って真逆手前…………！」

「A、このまま快楽に溺れてたら何時か死ねるとでも思った？」

太宰の顔を見上げる。

私は神に願った。

早く殺してください、と。

然し、其は叶わないだろうと、太宰の顔を見て悟った。

「家にでもくくりつけてじっくり聞き出してあげるよ。
　だから、今回ばかりは中也も手伝ってね？」

「手前から頼むなんて珍しい。
　……嗚呼、遊んでやるよ。」

私の目の前は、後悔でもなく、恐怖一色に染まっていた。

組織の為に躯を捧げるか。

厭、其で生き延びた処で死ぬことには変わらない。

ならば、私の居場所を確実に残した儘死んだ方がいい。

「ふふっ……愉しみだよ……A…？」

「…間違っても死ぬんじゃねェぞォ？
　俺達の玩具なんだからなァ。」

ポートマフィアの拷問が恐ろしいと云う噂は伊達ではないらしい。