【ハイキュー!!】音駒に"いた"主将

風に載せて ページ15

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その日の練習試合は

Aの教えのお陰で

何とか勝利して







「………」







ボールの当たった腕の感触が

まだ残っている。



ぐっ、と手を握れば

血管が浮き上がって、皮膚に爪が立てられる痛みが走った。





「かっ……た」





「うん、かった。勝ったんだよ、私達」






隣で、汗を拭いてくれるA。

高校に入って初めて感じた

この、久しぶりな快感。





「お前のお陰だ、A」




「…！……もう！早く行くよ！」







顔を少し桃色に染めて

慌てたようにわらった。



その小さな手が

俺を引っ張っていくその姿


なんか、すげえぐっときた。





「「お疲れ様でした！」」





大声がカラカラに乾いた

肌寒い空に溶けていく。




バスの中でも、凄く楽しく

帰っていった。






本当に、海も夜久もAも

すっげぇ面白くてよ。




笑わない時間が無いほどだった。







「ん。いつもと違うメンバーだったが、ちゃんとやってたな。お疲れ様」






「「お疲れ様でした！」」







「……ふぅ」







見慣れた音駒の高校

胸をなでおろして


楽しく歩いている夜久達のあとを追った。







「あっ！鉄朗くん！！はやくおいでよ！」




「黒尾！早くこーい」




「ほら！はやく！」






笑顔で手を振るあいつらを

俺は追いかける。







「(こいつらと…ずっといてぇな)」







小さく願った

その願いは







吹き込んだ風に、乗せられていった。









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誰ですか？→←モヤモヤ

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