〜青鬼ゲーム〜"second" [イナズマイレブンオリオンの刻印]

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『ごめん、光くん……』

改めて謝ると、光くんは顔を上げて言った。

光「もういいですよ。だけど、二度とあんなこと言わないでください」

『うん』

私が頷くと、光くんは安心したように息をついた。

『…………』

光「…………」

私達は無言で、ヒロトくんに目を向ける。

また仲間を失ったと思うと、再び涙がこみ上げてくる。

『……っ』

光「Aさん……」

私が涙をこらえていることに気づいたのか、光くんは心配そうな声色で私を呼んだ。

『大丈夫……もう、平気だから』

慌てて涙を拭い、無理矢理笑ってみせる。

それを見た光くんは、眉間にしわを寄せた。

光「……嘘つき」

『え？』

顔を上げた瞬間、思い切り引き寄せられる。

私が驚いていると、光くんは言った。

光「本当は平気じゃないくせに、なんでそんな嘘つくんですか……？」

『だ、だから平気だってば！嘘なんて……』

光「じゃあ、なんで泣いてるんですか？」

『え？泣いて、る？』

思わず頬に手を当てると、確かに濡れていた。

『で、でも！私はもう平気だから……！』

そう言って離れようとするが、光くんは離してくれない。

それどころか、後頭部を引き寄せて胸板に押し付け、離れないようにされる。

光「我慢ばっかりして……ダメですよ」

『が、我慢なんて、してないよ……！』

平気なフリをして強がっている私だけど、自分でもわかるくらいに声が震えている。

光「泣きたいなら、泣けばいいじゃないですか。幸い、ここには俺たちしかいませんし、声を押し殺す必要もないですから」

『で、でも……泣いてるところなんか見せられないし、見られたくないし……』

光「だからこうやって見えないようにしてるんですよ」

光くんはそう言って、私の頭に優しく手をのせる。

光「俺の前だからって強がる必要ないですよ。そんなことで意地はってちゃ、いつか壊れちゃいます」

それに、と光くんは続ける。

光「仲間のために涙を流すことは良いことなんですよ。決して悪いことなんかじゃないです」

『光くん……』

彼の言葉を聞いているうちに、涙が一筋、頬を伝った。

ぽん、ぽん、と優しく頭を撫でながら、光くんは続ける。

光「泣きたいときは泣いていいんですよ。無理しないでください」

『ごめん……ごめん、なさ、い』

ダムが決壊したように泣き出した私が泣き止むまで、光くんは抱きしめて頭を撫でていた。

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