〜青鬼ゲーム〜 [イナズマイレブンオリオンの刻印]

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『この部屋はどう？』

光「入ってみますね」

ドアを開けて、部屋の中を確認する光くん。

光「大丈夫、誰もいないみたいですよ」

『よかった』

部屋に誰もいないことがわかると、光くんは中に入り、私にも入るよう促した。

光「どうやらここは、先ほどの部屋と対になっているようです」

『ほんとだ。対象的なところに、また人形が置いてあるからね』

先ほどの部屋とは逆の位置に、人形が置かれてあった。

『こっちの人形は、目がないね』

光「この人形は変なポーズをしてますね」

その人形を見て、私は思わず笑った。

『おもしろいね、その人形』

光「こんな感じですね」

『うん。そっくりだね』

人形のポーズをまねる光くんに、私はクスクス笑う。

そんな私を見て、光くんは安心したように微笑んだ。

光「よかった……」

『え？なにが？』

私がきょとんとすると、光くんは微笑んだまま続けた。

光「やっと笑ってくれましたね、Aさん」

『え？………あ』

青鬼に追いかけられるばかりで、私は逃げ切れるのかなどの暗いことばかり考えていた。

ずっと悲しい表情などをしていたためか、光くんはわざと私を笑わせようとしてくれていたことに気づく。

光「やっぱりAさんには、笑顔が一番似合います」

『光くん……』

光くんはもう一度私にニッコリ笑うと、部屋を調べ始めた。

『光くん……ありがとうね』

光「どういたしましてです、Aさん」

私は頷いて、光くんとともに部屋を調べる。

だけど、先ほどの部屋と同じで、特に発見はなかった。

『この人形……絶対になにかあると思うの』

光「そうですね……俺もそう考えています」

私達は人形も調べてみるが、これといったものはなかった。

『ここもダメみたいだね』

光「はい……別の部屋に行ってみましょうか」

私は頷き、光くんと部屋から出る。

『ここもなにもないとなると……』

光「もう少し奥に行った方がいいかもしれませんね」

と、

『っ！！』

光「Aさん？どうかし……っ！」

私達は目を見開き、すぐにその場を離れて二階にかけ上がった。

そして、近くの部屋に飛び込んでドアを閉める。

そして座り込み、同時に息を吐き出した。

『今、青鬼いたよね……？』

光「はい、ナイス判断でしたよ。Aさん」

少し離れた廊下に、青鬼が歩いているのが見えたのだ。

それに早く気づいた私達は、とにかく離れようと二階に上がり、とっさに側にあった部屋に飛び込んだのだった。

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