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心の中の隙間 ページ17
こんなの、直ぐに魔法で直せる。
でも、手で一つづつ足場の瓦礫を集めているのは、どうして？
「生きてると感情というものは鈍ってきてしまうんでしょうかね…」
シルヴァがポツリと呟いた。
私は黙って聞くことにした。
「好きという感情も、無くなってしまうんでしょうか｣
手が止まる、無くなってしまう？
無くなってしまう、そう、亡くなってしまう。
「僕達の子供は、時が止まってる僕達と違って老いて死んでしまいますけど…その時、僕らは泣くのでしょうか…？悲しむのでしょうか…｣
同じ事を今、考えているのだろうか。
涙が止まらなかった、亡くす怖さを私は知ってしまっている。
辛さを分かってしまっている。
「僕が貴女を殺せれば良かった、そしたら、貴女はこうして苦しまずに済んだんでしょうね…」
音も無く泣いている私を静かに抱き締めた。
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